映画「忘れられし愛」を観て
12月24日「忘れられし愛」という映画を観た。
英題は「 Forgotten Love」。2023年のポーランド映画で、ミハウ・ガズダ監督の作品だ。タデウシュ・ドウェンガ=モストヴィッチによるポーランドで有名な小説「Znachor (原題)」(「The Quack (英題)」) が原作
キャストは、レシェク・リホタ、マリア・コバルスカ、などである。
あらすじは、
というところから始まる内容。
で、観終わっての感想。
今年一番の映画かもしれない
まだ今年は残しているが、今年観た映画の中では、「コーダあいのうた」と並んで、いい映画だった。
ポーランド映画、2時間半。
普通だったら乗り気がしない映画選択であるが、観てよかった。
ストーリーも見逃せず、様々な感情がわいてくる作品であった。
人生は捨てたもんじゃない
映画を観ていて、主人公の男性は絶望感は想像を絶する。
ところが、とにかくこの主人公は、とにかく正直に生きる。
人を助け、やさしい気持ちを常に持つ。
そして、そんな彼だからこそ、神は見捨てないのである。
徐々に、周りの人たちから助けられる存在になってゆくのだ。
愛は人の心も動かす
村人たちを、医師免許がない中で診療していた主人公。
罪を認め、有罪になりそうな彼。
最後の裁判のシーンで、周りの人たちの愛が爆発するのだ。
事故で歩けなくなることに、絶望感を持っていた青年。すっかり治してもらったその足で、法廷の証言台でタップダンスをする。
皆、何とか主人公を助けたい気持ちがある。それは、愛そのものではないだろうか。
そして、実の娘と後に知る彼女も、事故にあい、主人公の手術で助けられる。そして、証言台で、主人公を助けるのだ。
「彼は私の父親です」と。
最後の結婚式シーンに思わず涙
もう、最後のシーンに、思いは集約される。
それは、父と娘の合同結婚式であった。
父親の人生は、思えば不遇の連続であった。
ある日突然、妻から去られ、娘を連れてゆかれ、暴漢に遭い記憶をなくす。
その父親に、ちょっとぶっきらぼうではあるが、実はすごく愛のあるパートナーと偶然で会い、結婚することになる。
それも、娘と一緒にである。
娘カップルというより、この父親の幸せに思わず涙が出てくる。
でもそれは、さわやかな涙である。
今年観た中で、3本指に入る良作映画に巡り合えたこと。
とても、ラッキーであった。
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