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我が家にとうとう電気がつきました

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この度全盲夫婦の暮らす我が家に新しい家族が加わりましたので、合理的配慮として電気をつけることにいたしました。 同時に我が子との成長の記録もつけることにいたしました。 ごゆるりとお…
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#1歳児

保育園行きたくないってさ!(後日談)

 前回の記事

https://note.com/bluefrog/n/n25343439a745

にて、ママがひなちゃんの保育園の行き渋りについて書いたが、今回はその後我々が取り組んだことと、ひなちゃんのその後を書き残しておきたいと思う。
 結論から言うと、ひなちゃんはこれまでどおり泣かずに保育園に登園できるようになった!笑って楽しそうにバイバイというよりかは、どちらかというと諦めたといった雰

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保育園の洗礼

 前回の記事で、我々にとって言葉でのコミュニケーションが非常に大切であることを書いたが、まさかその直後に自分自身がそれができない状況に陥るとは。声が出なくなってしまったのだ。もちろん一時的に。
保育園の先例というのは先輩ママやパパからも聞いていたことだが、我が家も例外ではなくそれと戦うこととなった。要するに風邪である。
 それは保育園から帰ってきたひなちゃんの鼻水から始まった。
「鼻風邪が流行って

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ひなちゃんの言葉の引き出し

 ひなちゃんの言葉の引き出しが少しずつ増えてきた。
これまでは、泣き方やタイミングでなんとなく伝えたいことを想像し、当たったり外れたりする中で手探りで通じ合ってきたという感触だったが、ひなちゃんの言葉が少しずつ増え、これまでとは比べ物にならないぐらい意思疎通ができるようになってきた。
 我々にとって言葉のコミュニケーションは最も重要だ。特に、目で追っているものや指差しているものが何かわからない我々

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(後編)

 宮島に着くとたくさんの観光客に紛れ、シカが蠢いていた。読み通りひなちゃんは通りすがるシカに、
「にゃんにゃーん。」
と呼びかけ手を振り、笑顔を振りまきいわゆる「ファンサ(ファンサービス)」を送っていた。
シカは「にゃんにゃん」でもなければ、ひなちゃんのファンでもないはずだが。
ひなちゃんは今、ネコに限らずシカも含め、人間以外の生き物を「にゃんにゃん」と呼ぶことにしているようだ。
 宮島に着くと、

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(前編)

広島旅行一日目は、三人で新幹線に乗り込むところから始まった。
 車内は週末とあって混雑していた。新神戸に差し掛かるまでに、ひなちゃんは持ち駒の一つ「クッキー」を食べつくし、ぐずり始めていた。どうにか岡山まではねばったが、ひなちゃんお気に入りの木の車を用いた「おもちゃ作戦」も通用しなくなった。
私はひなちゃんをだっこひもに入れ、新幹線のデッキに立つことにした。人通りはあるがひなちゃんの泣き声も大きな

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ひなちゃんの保育園生活

 ひなちゃんの保育園生活が始まってから早くも3週間が過ぎた。最初の1週間は、登園時別れ際に泣いていたが、2週目からはずっと笑顔で手を振ってくれている。
保育園の先生からも、順調に園にも慣れてきているようですとのお墨付きをもらった。
きっと保育園がひなちゃんにとって「楽しい場所」になってきたのだろう。嬉しい限りである。
ひなちゃんのみならず我々も、子供を保育園に通わせるという生活に慣れてきた。
 ひ

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ひなちゃん保育園初日!

 この4月からひなちゃんの保育園が始まった。
ひなちゃんが生まれてから1年と6ケ月。これまでのひなちゃんの人生の大半の時間、ママかパパのどちらかは必ず傍にいた。ママのほうが圧倒的に一緒にいる時間は長い、と書いておかないと後から怒られそうだが、二人が同時にひなちゃんの傍を離れた時間をトータルしても、2日に満たないのではないだろうか。
それぐらい一緒にいた。家にいる時も外出している時も。
 これからは

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私たちの保育園準備

○○保育園 園長先生

拝啓  桜の便りが次々聞かれるようになりました。
私たち家族も春の暖かな陽気の中で、4月からの保育園生活を楽しみにしている今日この頃です。
(中略)
 先日の事前説明会では大変お世話になりました。
資料が読めない私たちのために代読や代筆をしていただいたり、子供が遊んでいる状況を言葉で説明していただいたりと、入園前の緊張がほぐれ、私たちまで楽しみになりました。
 さて、4月

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言葉じゃなくたっていい

 私たち特に全盲の視覚障碍者にとって言葉は重要なコミュニケーション手段だ。
 これまで私自身、正直寡黙な人とはどう関わればよいか悩んできたし、言葉こそ正義だと言わんばかりに大切にしてきた。しかし、ひなちゃんが生まれそんな自分自身の価値観も少し変わった。
 なにしろ非言語コミュニケーションの中で生きる者の最たる例が赤ちゃんであり、言葉が全然通じないからだ。顔の表情やしぐさからこちらが読み取らなければ

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ひなちゃんの四方山話 『趣味あれこれ』

 ひなちゃん:
 ひなちゃんです。私もだいぶ成長し、2足歩行で歩き回れるようになりました。
 去年の今頃なんてようやく首が座ったというところで、ハイローチェアに寝転がり手足をばたばたしているだけでした。1年で劇的に変化したんじゃないかと自分では思っています。
 ただ、なにかとストレスの多い現代社会です。生き抜くためにはやはり自分でストレスを解消できるような趣味的なものをいくつか持っておいたほうがい

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