黒希夢

pixiv/エブリスタ/BLove を拠点にひっそりと文字書きをしています。 自分の脳…

黒希夢

pixiv/エブリスタ/BLove を拠点にひっそりと文字書きをしています。 自分の脳内の物語を気ままに書き出すだけの人。 創作に関することや、pixiv/エブリスタに載せている短編集を載せたりします。 その内、作品の裏話や設定資料のようなものも載せられたらなと。

記事一覧

誕生日(甘・恋愛)

今、俺は目の前にある書類を死に物狂いで片付けている。 今日は、今日だけは残業になるわけにはいかない。 1年で1度だけの大切な日に、残業なんて許されない。 必死に書類…

黒希夢
3か月前
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悪魔の愛(死ネタ・悲恋)

もう何十年も前の事。 私の前に、一人の悪魔が現れた。 とても美しい悪魔。 その姿に、可笑しな話だけれど惹かれてしまったの。 彼は私に言ったわ。 「何でも一つ、願い…

黒希夢
3か月前
1

食事と言う名の作業(微鬱)

僕は生まれてから、食事と言う食事をした事がない。 正確には固形物を口にした事がないのだ。 離乳食の時期ですら、ペーストにしなくては口にしなかったと親が言っていた事…

黒希夢
3か月前

一頁物語の小瓶「氷少女」

がりがり。ごりごり。 硬い音を立てながら、氷をひたすら咀嚼する。 もう、何個目か分からない。 私は氷を噛み砕いては飲み込んで。 また氷を口に放り込んで、噛み砕いては…

黒希夢
3か月前

自己紹介的なもの。

初めまして。 黒希夢(くろきゆめ)と申します。 現在、pixiv/エブリスタ/BLoveの3つのサイトで活動している文字書きです。 趣味で書いているだけなので、稚拙な文ばかりです…

黒希夢
3か月前
10

誕生日(甘・恋愛)

今、俺は目の前にある書類を死に物狂いで片付けている。
今日は、今日だけは残業になるわけにはいかない。
1年で1度だけの大切な日に、残業なんて許されない。

必死に書類に取り組んでいると、隣の仲の良い同僚がこちらを苦笑しながら見ていた。
それに気付いて顔を上げて奴を睨んでみる。

「こわ。そんな睨むなよ」
「こっちは必死なんだ!」
「今日は誕生日だもんなあ……」

手だけは必死に動かしながら、同僚の

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悪魔の愛(死ネタ・悲恋)

もう何十年も前の事。
私の前に、一人の悪魔が現れた。
とても美しい悪魔。
その姿に、可笑しな話だけれど惹かれてしまったの。

彼は私に言ったわ。

「何でも一つ、願いを叶えてやろう。しかし、代わりにその命を頂くがな」

だから、私は言ったの。

「じゃあ、私が死ぬその日まで、私を愛して頂戴」

って。
あの時の、とても面食らった顔は忘れられないわ。

それからの日々はとても幸せだった。
望み通り、

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食事と言う名の作業(微鬱)

僕は生まれてから、食事と言う食事をした事がない。
正確には固形物を口にした事がないのだ。
離乳食の時期ですら、ペーストにしなくては口にしなかったと親が言っていた事もある。
無理に食べさせようとしても口を開かないか、吐き出していたらしい。
固形物の一切を拒絶していたと。

飲料やスムージー、ペーストにした物、具の無いスープ。
僕の食事はそれだけだ。

僕は食事が嫌いだった。
食事と言う動作が面倒で仕

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一頁物語の小瓶「氷少女」

がりがり。ごりごり。
硬い音を立てながら、氷をひたすら咀嚼する。
もう、何個目か分からない。
私は氷を噛み砕いては飲み込んで。
また氷を口に放り込んで、噛み砕いては飲み込んで。
それを幾度となく繰り返している。

昔から、何故か私は氷が好きだった。
食事よりもお菓子よりも、私は氷を好んだ。
氷なら何でも良かった。

冷凍庫には、水で作った氷の他に、果汁ジュースで作られた氷が大量に詰め込まれている。

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自己紹介的なもの。

初めまして。
黒希夢(くろきゆめ)と申します。
現在、pixiv/エブリスタ/BLoveの3つのサイトで活動している文字書きです。
趣味で書いているだけなので、稚拙な文ばかりですが……。
書いているジャンルはバラバラで、特に書くジャンルは定めていませんが、主に恋愛(HL/BL/GL)が多いかなと思います。
また、女性向シチュエーションボイスのフリー台本なんかも書いています。
noteでは創作に関す

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