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作・演出の西尾佳織が2007年7月に結成。 「正しさ」から外れながらも確かに存在するも… もっとみる

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作・演出の西尾佳織が2007年7月に結成。 「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、 少しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。

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    三浦と西尾が最終目的を決めずに「幽霊」について考えるプロジェクトで書かれた文章たち。

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    2020年7月からおこなわれた鳥公園のワークショップについての記事をまとめています。

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鳥公園#16『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』観劇レポート|蜂巣もも

 JR八王子駅から、鳥公園#16『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job's calling you!-』が上演されるいちょうホールまでは何度も歩いたことがあるが、いつもどこか暖かな印象がある。整備され、模様の施されたきれいな路面、その道沿いには余すことなく店舗が並び、所々に花を咲かせた街路樹が街に健康的な色合いを施す。  必要なものはだいたいの物ならすぐに手に入る街。  この道を歩くとほっと安心すると同時に、緩慢で、安心しすぎているのではという疑念が到来する。  夜に

    • おばけ同好会活動記録|全生庵「幽霊画展」(西尾)

       谷中全生庵の「幽霊画展」に行って、幽霊画というものを、初めて意識的に見た。幽霊の描かれた絵は、たぶんこれまでにも何かしら見たことがあったろうと思うのだけど(薄墨で描かれた女性の、掛け軸のイメージ)、ジャンルとしての「幽霊画」について考えながら、こんなにたくさんまとめて見たのは初めてだった。 ■勝文斎の『母子幽霊図』  一枚目に見たのは勝文斎の『母子幽霊図』(※トップの画像。安村敏信監修『日本の幽霊名画集』より)。第一印象は妙、不自然、コミカル、違和感で、何がどうおかしい

      • おばけ同好会活動記録|全生庵で幽霊画を見た!(三浦)

        全生庵 暑い夏の日に、幽霊画を見に行った。 東京は谷中にある「全生庵」というお寺は、所蔵幽霊画の展示を毎年行っている。大学院で論文を書いていた時から、ずっと本物を見なければと思っていたのだけど、ようやく行くことが出来た。  全生庵には江戸時代の落語家 三遊亭円朝や、その後援者 藤浦周吉らによって蒐集された幽霊画が数多く収蔵されている。  三遊亭円朝は『牡丹灯籠』や『真景累ヶ淵』といった名作怪談噺を作った名人落語家だ。江戸時代当時のお客さんは円朝の怪談噺を聞いて夜眠れなくな

        • 『abさんご』蜂巣ももチーム・ワークインプログレス観劇レポート|和田ながら

          8月28日(日)、都電荒川線に揺られて小台駅で降り、のんびり歩いて、おぐセンターに。蜂巣ももチームの『abさんご』ワークインプログレス上演を観に行った。 鳥公園の『abさんご』2022/蜂巣ももチーム・ワークインプログレス https://bird-park.com/works/ab-sango2022/?pid=hachisu おぐセンターの二階の壁や柱に、プリントアウトされた閻魔様の図像がいくつか貼り付けてあり、俳優はその前で演技する。生前の行いを裁く閻魔様の前で、『

        鳥公園#16『ヨブ呼んでるよ -Hey God, Job’s calling you!-』観劇レポート|蜂巣もも

        • おばけ同好会活動記録|全生庵「幽霊画展」(西尾)

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        • 『abさんご』蜂巣ももチーム・ワークインプログレス観劇レポート|和田ながら

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          『abさんご』和田ながらチーム・ワークインプログレス観劇レポート|三浦雨林

           こんにちは、鳥公園アソシエイトアーティストの三浦雨林です。  今回は、黒田夏子作『abさんご』の和田ながらチーム・ワークインプログレスの観劇レポートです。公演概要はこちらからご覧ください。  【鳥公園の『abさんご』2022/研究 「近代的な個の輪郭をほどく演技体――『abさんご』を経由して、劇作論をしたためる――」】についてはこちらをご覧ください。 上演地  「『abさんご』の上演をするぞ!」となった時、どこで上演するのかが目下の問題になると思う。果たして劇場で上演

          『abさんご』和田ながらチーム・ワークインプログレス観劇レポート|三浦雨林

          『abさんご』和田ながらチーム・ワークインプログレス観劇レポート|蜂巣もも

           Social Kitchenは10年ほど前に、一度だけ訪れたことがある。その記憶を思い出しながら、烏丸今出川から小道に入ると、寺や古い民家が並ぶ閑静な雰囲気に包まれた。  Social Kitchenの2階スペースは所々配管や鉄の梁が見える素朴で粗削りな内装で、窓からは木が揺れているのが見える。時代を遡らせ、俗世から隔離されているような感覚だった。時間が古いのか、新しいのかよく分からない。その日天候は崩れがちで、上演中も一時圧倒されるようなどしゃぶりも起こった。それぞれが『

          『abさんご』和田ながらチーム・ワークインプログレス観劇レポート|蜂巣もも

          『昼の街を歩く』観劇レポート|三浦雨林

           こんにちは、鳥公園アソシエイトアーティストの三浦雨林です。  今回は、西尾佳織作、蜂巣もも演出の『昼の街を歩く』観劇レポートです。公演概要はこちらからご覧ください。戯曲はこちらから購入可能です。 縁側  会場はPARAという、普通の民家。小さな門を通ると、すぐに縁側があり、4mほど砂利を歩いて玄関にたどり着く。縁側の外からは2階のベランダと、大きな窓が見えていた。古い小さな木造一軒家で何かが始まるという期待と同時に、劇場とは違った緊張感があった。(上演場所としての)劇場

          『昼の街を歩く』観劇レポート|三浦雨林

          『abさんご』三浦雨林チーム・ワークインプログレス観劇レポート|和田ながら

          5月11日(水)、三浦雨林チームのワークインプログレスを森下スタジオに観に行った。   鳥公園の『abさんご』2022/三浦雨林チーム・ワークインプログレス https://bird-park.com/works/ab-sango2022/?pid=miura   『abさんご』はこのチームにとって「テキストブック」なのだな、という印象が残った。それは、中学校一年生のときの英語の授業が思い出されたからだった。  たとえば、スクリーンにテキストが映し出され、俳優ふたりと三浦が

          『abさんご』三浦雨林チーム・ワークインプログレス観劇レポート|和田ながら

          『2020』オープンスタジオ観劇レポート|蜂巣もも

           滋賀県を訪れたのは、かなり久しぶりだった。  両親が滋賀県の各所に配達する業務に、幼き私は車の助手席に乗ってついてまわった。  地名も、風景もどことなく懐かしく、滋賀県は二番目の故郷のような感覚がある。湖西線で京都駅から各駅停車で揺られ、琵琶湖を望む。  琵琶湖は暑いときは熱を吸い周囲を涼しくさせ、寒いときは夏に溜めた熱を吐き出して暖かくするそうだ、と母から聞いたことがある。酷暑と極寒の京都に住んでいた私はうらやましく思った。  国道が見える。  日本各地にあるチェー

          『2020』オープンスタジオ観劇レポート|蜂巣もも

          『私の知らない、あなたの声』観劇レポート|三浦雨林

          こんにちわ。鳥公園アソシエイトアーティストの三浦雨林です。今回は和田ながら演出『私の知らない、あなたの声』京都版・静岡版の観劇レポートです。上演を見ていない方は、こちら(『私の知らない、あなたの声』戯曲)で台本も販売しておりますのでぜひ。 THEATRE E9 KYOTO 版 (上:観劇日に三浦が撮ったTHEATRE E9 KYOTOの裏の川と月)  この作品はTHEATRE E9 KYOTOでの上演後、ストレンジシード静岡2021での上演と、かなり場所の持っている力が

          『私の知らない、あなたの声』観劇レポート|三浦雨林

          『私の知らない、あなたの声』観劇レポート|蜂巣もも

           THEATRE E9 KYOTO、ストレンジシード静岡の二箇所で和田ながらさん演出の『私の知らない、あなたの声』を拝見した。和田さんは学生時代から知り合いであり、今までに作品を何度か見てきたものの、西尾戯曲を演出したものを見ることが叶わなかったためとても重要な時間だった。  重要な中には、いくつかの戸惑いともやもやしたものが生まれた。  私がこの一年、うつ病とどう付き合うか悩み、過ごしてきたことが『私の知らない、あなたの声』の演出方針と大きく立場を違えたのかもしれないと考え

          『私の知らない、あなたの声』観劇レポート|蜂巣もも

          『私の知らない、あなたの声』戯曲

          ■一人    どうしたらいいんだろう。    今、こころに最初にひらめくことを、やってみる。 明日、琵琶湖に行こう。    自分の声を、久しぶりに聞いた。 明日、琵琶湖に、行く?    明日琵琶湖に行く。 行こう。    それには何が要る? 友達。    ともだち……。 友達と、琵琶湖に行く。    〈口を開けたり閉じたり動かす。〉 あー。あういあういやあー。    連絡できる友達。    〈スマホの連絡帳をスクロール。〉    声を出すのは難しい。

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          『私の知らない、あなたの声』戯曲

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          『乳水』観劇レポート/和田ながら

           2020年9月22日、鳥公園のアソシエイトアーティストである三浦雨林が演出した『乳水』を静岡でみた。  2016年の初回から毎年5月頭のゴールデンウィークに開催されてきたストリートシアターフェス「ストレンジシード静岡」は、5年目にあたる2020年、新型コロナウイルス感染症の影響を受け5月の開催を延期した。開催延期は3月末に出演者に知らされ、4月3日に公に発表されている。  あとから振り返れば、ストレンジシード静岡の開催予定期間は全都道府県に対して最初の緊急事態宣言が出さ

          『乳水』観劇レポート/和田ながら

          鳥公園WS【戯曲の中に自分を見つける】レポート

          こんにちわ、鳥公園に遊びにきている鳥(アソシエイトアーティスト)の三浦雨林です。 2021年最初の鳥公園としての文章が、2020年のWSレポートとなりました。少し時間を置いて、改めて考えられたこともあるので、当時と今を並べながら書いていこうと思います。 [WSの試み]①画面上で人に会うということ 2020年の3月頃から5月頃まで、予定していた仕事がほぼ無くなり、スーパーと家の往復をするだけの生活を送っていました。知っている誰かと直接会うのは極端に減りましたが、同時に、ネット

          鳥公園WS【戯曲の中に自分を見つける】レポート

          鳥公園WS「演劇を肥す、耕す/演出家の身体と心を、戯曲の延長線上に置くために」レポート

          ご無沙汰しています。鳥公園アソシエイトアーティストの蜂巣ももです。みなさま、お元気でしょうか。私はこの一年、本当にいろんな事があり、苦しかったことも多かったのですが、今は日々自分の楽しみを見つけながら暮らしています。 ながらさん、雨林のワークショップレポートに続き、私の行った「演劇を肥す、耕す/演出家の身体と心を、戯曲の延長線上に置くために」のレポートを更新します。 以下、私自身の今後に呼び掛けたい思いで書いたため、固形物のように硬い文体の箇所もあるのですがどうか許してくだ

          鳥公園WS「演劇を肥す、耕す/演出家の身体と心を、戯曲の延長線上に置くために」レポート

          鳥公園WS「2020年に『2020』(作:西尾佳織)を飽きるほど読む」レポート

          ご無沙汰しています。鳥公園アソシエイトアーティストの、そして、Youtubeの筋トレ動画のおかげで4分間の腹筋を日々のルーティンにすることに成功した和田ながらです。 2020年の7月から8月にかけて、「2020年に『2020』(作:西尾佳織)を飽きるほど読む」というオンラインワークショップを担当しました。この記事はそのワークショップの振り返りです。 ワークショップを始める前、どのようなイメージを持ってどのようにワークショップを設計したか、そもそも『2020』(作:西尾佳織)

          鳥公園WS「2020年に『2020』(作:西尾佳織)を飽きるほど読む」レポート