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益子の住み処

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益子の住処 #19 大谷石のテラスをつくる

益子の住処 #19 大谷石のテラスをつくる

憂鬱が梅雨が来たと思ったら、まさかの梅雨明け!我が家の植物達は水を得た魚のように成長していますが、水不足も心配な今日この頃です。
さて、今回は家の西側につくった大谷石のテラスについて書こうと思います。またしても長文になりそうな予感しかしないですが、最後まで読んでくださると嬉しいです!

大谷石のテラス計画我が家では家の東側が道路に面しており、南側にウッドデッキを設けているのですが、やっぱり少しばか

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益子の住処 #18 石積みづくり

益子の住処 #18 石積みづくり

まだまだ寒い日が続きますが、自然界では着実に春の準備が始まっていますね。我が家のお向かいの林縁に育つタラノキからは小さな芽が出始めていました。

さて、ついに温めていたこの石積みづくりについてご報告することができます。何といっても、昨年5月より取り組んできたこの石積みづくり。ついに完成を迎えることが出来ました。今回は、そのプロセスについて記しておこうと思います。

なぜ石積みなのかさて、そもそもな

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益子の住処 #17 生態系を育む池をつくる

益子の住処 #17 生態系を育む池をつくる

すっかりご無沙汰の投稿となってしまいました。季節もすっかり移り変わり、益子の田んぼの稲穂は徐々に垂れ下がってきて、蕎麦の種蒔きも終わり芽が出てきたところです。

今回は、庭に池をつくった記録を綴ります。以前、雨水で流れる小川をつくったことを書きました。今回つくった池は、その小川の下流に位置していて雨水を集水する仕組みになっています。

池をつくる理由我が家では当初、直径50cmくらいのメダカ鉢を玄

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益子の住み処#16 大谷石を使った庭アイテムDIY

益子の住み処#16 大谷石を使った庭アイテムDIY

あっという間のゴールデンウィークでしたね。益子の田んぼの多くにも水が入り始めて、里山の景色がすっかり変わってきました。
連休は生憎の雨続きでしたが、益子の住処では連日庭づくりでのステイホームをしていました。今回は、前回の記事でつくった小川まわりに、大谷石で色々とこしらえてみた件についてお伝えします。

小川の周りの大谷石の作品たち今回、大谷石でつくったのは、小川にかける石橋と雨水タンクから水を受け

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益子の住み処#14 雨水で流れる小川をつくる2

益子の住み処#14 雨水で流れる小川をつくる2

残り少ない冬にやり残した庭仕事に、焦って取り組む日々です。植物も虫も、もう春という季節に両足突っ込んでいるような感じになってきました。

さて、今日は先日記した「益子の住み処#13 雨水で流れる小川をつくる」の続編です。滝口から先の小川をつくっていきます。

①小川の通り道を決めるさて、まずは小川の通り道を決めていきます。平面図では何となくこの辺りかなと描いていますが、実際の場所は現地を見て決めま

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益子の住み処#13 雨水で流れる小川をつくる

益子の住み処#13 雨水で流れる小川をつくる

まだ2月だというのに、すっかり春めいた気候になって来ました。
益子でも先日は日中22℃を記録し、春がきたワクワク感と異常気象であることへの不安が混ざった複雑な気持ちです。

さて、この冬にどうしても完成させたかった「雨水で流れる小川」にようやく着手したので、今回はその様子をお伝えします。

水辺をつくる理由我が庭では、人と生き物を育むことを目指しています。ビオトープという言葉を皆さんも一度は聞いた

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益子の住処#11 雑木林の縁に暮らす植物たち

益子の住処#11 雑木林の縁に暮らす植物たち

こんにちは。気付けば秋も深まってきてしまいました。食欲の秋にかまけて食べまくっており、随分と更新をサボっていまいました。

今回は、ここのところずっと悩んでいた、アプローチ植栽エリアのデザインについて記します。この植栽エリアは、以前に整地したっきり放置していたエリアで、夏は草ぼぅぼぅで全然手がつけられていませんでした。

でも、秋は植物を植え替えたりするには適切な時期なので、ようやく重い腰をあげて

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益子の住処#10 サウンドスケープのこと

益子の住処#10 サウンドスケープのこと

こんにちは。日中は未だに強い日差しを感じますが、夜になると涼しい風を感じるようになりました。場所によっては、稲刈りも始まっているようですね。

今日は、「音」について書きたいと思います。皆さんはサウンドスケープという言葉をご存知でしょうか?直訳すると音の景観となるようです。わかりやすく言えば、森の中で聴く小鳥のさえずりや海辺で聴く波の音などです。

サウンドスケープの効果人間の五感のうちの一つであ

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益子の住み処#9 益子の庭の、夏の様子

益子の住み処#9 益子の庭の、夏の様子

連日連日、猛暑の報道が続いています。都市部にいると尋常ではないアスファルトからの照り返しが痛いほどですね。

今回は、益子の庭の夏の様子をお届けしたいと思います。
この日の益子町の気温は、天気サイトによると36度。風も吹かない日だったので、とても暑い。しかも、益子の家にはエアコンはありません。

夏は早起きです。6時頃に目が覚めます。畑からトマトときゅうりを収穫して、サンドイッチの朝食です。

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益子の住み処#8 廃材で作る庭アイテム

益子の住み処#8 廃材で作る庭アイテム

梅雨が明けて夏らしい日差しがやってきました。都会はうだるような暑さかもしれませんが、益子の林の中では心地の良い木漏れ日を感じます。

今回は、私がこれまでに廃材で作ったお庭アイテムについてお伝えします。
ある日、私が益子でお世話になっている方から、「古い家屋を解体したから、その廃材を薪材料として持ってってあげるよ。庭に置いとくから~」と連絡があり、「ありがとうございます!助かります!」と軽く返事を

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益子の住み処#6 菜園のデザイン

益子の住み処#6 菜園のデザイン

今回は、私の庭の主役と言っても過言ではない、菜園のデザインについてお伝えしたいと思います。

菜園を持つことは私の長年の夢でした。化学肥料や農薬を使わずに自分で育てた野菜を食べたい、そんな思いはもちろんありましたが、2018年に訪れたパーマカルチャー農園(写真下)で育った土を触って、あまりにも気持ちよくて感動してしまいました。「菜園づくりっていうのはすなわち土づくりなのだ」と頭じゃなくて身体で理解

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益子の住み処#5 迎え入れる庭のデザイン

益子の住み処#5 迎え入れる庭のデザイン

我が家の敷地は、車幅4m程の狭い車道に面していますが、ここは近所の方のお散歩コースになっています。雑木林や竹林の中を通る車道で、木陰がとても気持ち良く、冬以外はお散歩に最適なようです。
お散歩がてら、我が家の庭を覗いてくれる方も多く、庭づくりの励みになっています。

空き家として購入した時は、車道側にはブロック塀とアルミフェンスが設置されていて、道行く人とこの敷地とは遮断されたイメージがありました

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益子の住み処#4 庭の構想(全体編)

益子の住み処#4 庭の構想(全体編)

敷地全体の広さは約300坪。家の敷地が約25坪なので、残りの275坪を自分の好きなようにデザインできる。これは幸せなことではあるのだけど、広ければ広いほど何から手をつけていいかわからなくなってしまう。

まずは、庭づくりのコンセプトに立ち戻ってみる。私がこの庭づくりを通じて実現したかったことは「あらゆる生き物が豊かに暮らせる庭」(→詳しくは、益子の住み処#1 庭づくりのはじまり)。このコンセプトを

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益子の住み処#3 庭を見守る樹々

益子の住み処#3 庭を見守る樹々

ここの庭は雑木林に囲まれています。雑木林の「雑」という言葉の意味には「主要なものではないけれど、たくさんのもの」というニュアンスが含まれているように思いますが、もともとはもっと素敵な意味を持つ言葉だったようです。
日本に現存する最古の和歌集である「万葉集」は、「雑」の巻から始まるそうです。ここで使われている「雑」の意味は、「五色の彩りが一つになる」という意味だそうです。また、雑草の研究者であるの稲

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