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益子の住処#10 サウンドスケープのこと

こんにちは。日中は未だに強い日差しを感じますが、夜になると涼しい風を感じるようになりました。場所によっては、稲刈りも始まっているようですね。

今日は、「音」について書きたいと思います。皆さんはサウンドスケープという言葉をご存知でしょうか?直訳すると音の景観となるようです。わかりやすく言えば、森の中で聴く小鳥のさえずりや海辺で聴く波の音などです。

サウンドスケープの効果

人間の五感のうちの一つである聴覚は、視覚程ではないにしろ、人の心や身体に大きな影響を与えることがわかっています。車や飛行機の騒音が常に聞こえる場所にいると、健康被害やストレス反応が出てしまうのに対して、自然の音を聴くと、ストレスを軽減しリラックス効果を与えるそうです(そりゃそうだろう)。
最近、瞑想が流行っていますが、自然の音を聴くことは瞑想と同様の効果を得ることができるという研究者もいるようです。

益子の住処のサウンドスケープ

益子の住処にいると、色んなサウンドスケープを耳にします。いつも同じものが聴こえるわけではなく、季節や時間帯によって少しずつ変化して行きます。
今の季節は、朝には小鳥のさえずり、昼はアブラゼミやカエルの鳴き声、夕方にはヒグラシの鳴き声、夜には虫の音が聞こえます。

皆さんにもこのサウンドスケープをどうにか伝えたいと思い、放置していたインスタのアカウントに画像付きサウンドスケープをアップしてみました。
音を出しても大丈夫な環境で、ぜひこのサウンドスケープをお楽しみください。

このサウンドスケープが、疲れた心と身体を本当に癒してくれます。私のパートナーである企業戦士の彼が、金曜に疲弊して帰宅しても月曜に元気に会社に行けるのは、益子の空気だけでなく、このサウンドスケープがあるからだと思います。

冬の森でもない限り、静寂ということはまず無いと思います。沈黙の春という著書が言うように、静寂が訪れるのは生き物がいなくなった時です。
いつまでもこの賑やかな音が聴ける住処であるように、生き物の住処をデザインし維持して行きたいと思うのです。

最後に、最近読んだ本からの抜粋です。

「静寂なる大気は甘美にあらず。音ともつかぬほどのものが辺りに息づくとき初めて心地よさが生まれる ー 鳥が奏でる三連音符、低く高く鳴く虫の音あってこその静寂である」 
John Ruskin, イギリスの美術評論家、社会思想家(1819年2月8日 - 1900年1月20日)

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