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神奈川のこと

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#鎌倉市西鎌倉

【神奈川のこと43】集おう!地元の居酒屋「あさくま」に(鎌倉市津)

自宅から徒歩5分、湘南モノレール西鎌倉駅から徒歩2分。地元の居酒屋「あさくま」が閉店してから、一年が経った。よって、これを書く。

「あさくま」は、昭和63年(1988年)12月に誕生。翌月にはわずか一週間だけの昭和64年を迎えるという、けだし平成の夜明け前であった。

当時、高校3年生だったので、地元の居酒屋に特に興味はなかった。

20歳の時に、一度だけ訪れた。鎌倉リトルリーグ時代の仲間を呼ん

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【神奈川のこと37】貯水タンクのある風景(鎌倉市西鎌倉、藤沢市片瀬山)

おらが街には、大きな貯水タンクがある。

それは、鎌倉市と藤沢市の市境の山上に、どっかりと鎮座している。

昭和53年(1978年)1月に、横浜の根岸から西鎌倉に引っ越してきた時にはもうすでに存在していた。灰色の土台の上に、クリーム色のタンクがお椀をひっくり返したように乗っかっている。その色と形は記憶にある限り、初めて見た時以来、何も変わっていない。

40年以上見続けてきた風景なので、日常では、

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【神奈川のこと36】大人の階段、一段目(鎌倉市/西鎌倉小学校)

冷たい雨の日曜日。静かに家で過ごすと心に決め、これを書く。

あれは昭和55年(1980年)、西鎌倉小学校4年1組の時だ。

2時間目が終わると、「20分休み」がある。

雨天でもない限り、そして、「チェ―リング」が大流行した一時期を除けば、大概は校庭に出てドッジボールなどをして遊んだ。

ある日の20分休み、当時、学年で一番のやんちゃ坊主であったひろきと、何かのきっかけで、一触即発の緊張状態にな

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【神奈川のこと32】消えかかる赤い鳥居(湘南モノレール/西鎌倉駅)

まもなく、見えなくなってしまいそうなので、これを書く。

地元にある湘南モノレール西鎌倉駅。

その横を神戸川(ごうどがわ)が、腰越の海へ向かって静かに流れている。

この神戸川沿いには、家々が立ち並んでいるのだが、一部、崖になっているのを、西鎌倉駅のホームから見ることができる。

この崖には、水位から数メートルの高さに「銃座」がある。これは、太平洋戦争末期、腰越の海岸から上陸してくる米軍を迎え撃

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【神奈川のこと27】センポ・スギハラ(鎌倉市津)

先日、神奈川新聞に杉原千畝の記事が出ていたので、これを書く。

自宅の本棚に一冊の本がある。「六千人の命のビザ 」。裏表紙の内側に「杉原幸子 平成2年12月」とサインが記してある。

昭和15年(1940年)、リトアニア領事を務めていた杉原千畝(スギハラチウネ)。ナチスドイツの迫害から逃れるため、ポーランドからやってきたユダヤ人に、日本を通過できるビザを交付して、多くのユダヤ人の命を救った方である

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【神奈川のこと25】愉快、痛快!地元クリニック(鎌倉市津村)

本日は、インフルエンザ予防接種を受けるため、地元のクリニックに行ったのでこのことを書く。

そのクリニックには6年前の平成26年(2014年)、インフルエンザにかかった時に受診し、それ以降は毎年、予防接種を受けに行っている。

父と同年代ぐらいと思われる男性ドクター(以下、先生)、サザエさんが年を取ったらこんな感じだろうなと思わせる陽気なナース(以下、ナースサザエ)、そして、まるで場末スナックのマ

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【神奈川のこと20】天理ビルの苦くて甘い思い出(横浜駅西口)

この頃、「横浜駅西口が色々と変わってきている」と聞くことが多い。ただ、ここ一年以上降り立っていないので、自分の目では確かめていない。

それらのニュースに触れる度、反射的に「天理ビルはどうなっているのだろうか?」と考えてしまう。よって、このことを書く。

天理ビルは、昭和47年(1972年)、私が2歳の時に建った。母がよく「神奈川で一番高いビルよ」と興奮気味に言っていた。母の実家は浅間下なので、横

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【神奈川のこと19】苦手なBBQ(鎌倉市津)

世の中で苦手なこと3つ挙げろと言われたら、この3つだ。

①DIY系(Do It Yourself):犬小屋作るとか、家の中に棚を付けてみようとか、本棚作っちゃおうとか、見事に苦手である。大きなホームセンターなんか行くと、専門的な商品がたくさん並んでいたりするが、チンプンカンプンである。できたらいいなという憧れはある。コーナン大船店の店員と専門的なことを通路で立ち話しているなんて、ちょっとかっこい

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【神奈川のこと14】地元の耳鼻科(鎌倉市西鎌倉)

今日は遅い夏休みを一日だけ取った。

朝一番で、自宅から歩いて5分ほどの「にしかま耳鼻咽喉科」に行った。

2年前から花粉症の「舌下療法」というのをやっている。毎朝、スギの花粉の入った錠剤を舌下に入れて、1分ほどしてから飲み込むという療法だ。

これを3年ぐらい毎日続けると、10年間、症状が出なくなるようだ。

20代半ばの平成8年(1996年)頃から発症し、かれこれ四半世紀に亘って花粉症に苛まれ

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【神奈川のこと1】横浜に着くと

毎日、東京まで通勤している。

Door to Doorで100分かけて。

帰りの電車で横浜駅に着いたり、通勤快速で横浜駅を通過すると、

少しだけ、ほっとする。

多摩川を越えてもあまりそうは思わないのだが、横浜に着くと「神奈川に帰ってきたぞ」と思えるのだ。

更に大船駅で電車を降りると、「あと、もう一息」と思う。

たまに、湿気のある南風が大船駅まで、海の香りを運んでくることもある。

そん

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