(E85) 中国、コロナ危機脱却へ=1~3月GDP6%減も4月以降回復か (2020.4.18) by 八牧浩行 より抜粋加筆しました。
⑴ 中国国家統計局が4月17日発表した2020年1~3月期のGDP実質成長率は前年同期比マイナス6.8%
四半期ごとの成長率がマイナスになるのは、
統計を取り始めた1992年以降初めて。
4月8日、この封鎖措置が2ヶ月半ぶりに解除されました。
交通網が本格的に再開してヒトやモノの流れが常態化し、中国経済全体を支える主力の自動車産業やハイテク産業も回復。
大半の飲食店が営業を再開しました。
各都市の移動状況に関するビッグデータ解析によると、
一部地域をのぞいて移動量はほぼ前年並みに復活していることがわかリます。
人類史上前例のない以下の中国強硬策は成果を挙げたといえます。
①QRコードの色で識別する「健康コード」の導入。
健康状態、行動履歴をスマホで一括管理し、感染者が出れば周辺にいた人を特定し、すぐに検査や隔離ができる
②新型コロナ情報の開示の遅れが世界的流行につながった後の防疫対策で、武漢市封鎖やデジタル監視システムの活用
⑵ 14億人消費と次世代投資に活路
中国の孔鉉佑・駐日大使はコロナウイルス禍の局面で以下に指摘。
新しい経済の形態が生まれています。
①無人店舗
②遠隔医療
③オンライン教育
④新エンタテインメント
⑤AI
⑥5G
⑦EV(電気自動車)
⑧ビッグデータ
⑶ 巨額投資と相まって大きな成長エンジンになると見ている
景気のV字回復を図るため、金融・財政政策を総動員。
①2020年末で打ち切る予定だったEVなど新エネルギー車への自動車取得税の免税措置
②1台当たり1万元以上の補助金の支給を2年間延長
③税金や社会保険料の納付延期
④テナント料の免除
⑤中国各地で導入されている電子商品券
⑷ IMF(国際通貨基金)が発表した経済予測
①世界経済の見通し(2020年)
世界は、-3.0%
※経済損失は実質GDPで5兆ドル
(リーマンショック時は2兆ドル超)
先進国は、-6.1%
後進国は、-1.0%
②中国の成長率見通し
2020年は、+1.2%
2021年は、+9.2%(V字回復)
③日本の成長率見通し
2020年は、-5.9%
2021年は、+4.7%
③米国の成長率見通し
2020年は、-5.2%
2021年は、+3.0%
中国シンクタンクは以下に強調。
「4月中旬に中国経済のサプライチェーンの80%が回復、設備稼働率と生産性も急速に向上した。
復興消費が大きく寄与する」
貿易における対中依存度は以下です。
日本:
輸入 7210億ドル(23.5%)
輸出 7060億ドル(19.1%)
ASEAN:
輸入 13890億ドル(20.5%)
輸出 14360億ドル(13.9%)
米国:
輸入 24980億ドル(18.1%)
輸出 16450億ドル(6.5%)
今後の経済は、当面中国頼みになる?
私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp