(H41) コロナショックでトヨタよりもテスラの株価が急上昇している理由 (2020.7.21) by 真壁昭夫 より抜粋加筆しました。
⑴ 世界の自動車産業では、「100年に一度」といわれるほどの変化・変革が始まっている
①中国や欧州を中心に、EVの普及が進んでいます。
EV開発を手掛けるテスラの株価が上昇しているのは、以下があると期待されるから。
「同社が変化に対応できる可能性」
②世界的にCASEへの対応も着々と進み始めています。
ⒶConnected:コネクティッド、ネット空間との接続性
ⒷAutonomous/Automated:自動化
ⒸShared/Service:シェアリング、サービスとしての自動車
ⒹElectric:電動化
⑵ 世界の自動車市場の現状分析
4月以降、世界の主要国の中で唯一、中国の新車販売台数が増加しています。
中国政府が補助金をつけていることに支えられ、
4月~6月まで新車販売台数は前年同月の実績を上回りました。
その中で、中国政府が環境対策と消費喚起のために重視するEV分野では、テスラが人気。
⑶ コロナショックは、自動車に対する社会的な役割期待の変化を加速化させている
その変化は3つに分けて考えると分かりやすい。
①EVの普及
世界の自動車の規格は、
最大の販売市場(国)の文化に影響されます。
リーマンショック後、
中国の自動車販売が米国を上回った。
中国はEVを重視し、
世界の自動車メーカーやIT企業などを巻き込んでEV開発が勢いづいています。
②CASE
中期的な時間軸で考えると、
自動車には、ネットワークと常時接続して周囲のデータを収集・分析して自律的に走行するITデバイスとしての役割が備わると想定されます。
ネットワークとの接続性によって、
自動車の走行や社内環境を支えるソフトウェアをアップデートし、より快適なカーライフが可能になるはず。
それは従来の自動車にはない特徴です。
SNSなどのプラットフォームの普及によって、
自動車を個人が所有するのではなく、法人所有の下でシェアリングやサブスクリプションなどのサービス活用も拡大しています。
人々は特定の車種の利用権を独占するよりも、
幅広い使用権を生活スタイルなどに応じて活用し、人生の選択肢を増やすことが可能になるでしょう。
つまり、CASEは自動車の常識を変えます。
③10~20年のタームで考えると、自動車は都市計画・都市空間に組み込まれていく可能性がある
つまり、自動車は、移動するオフィス・住空間としての社会的役割を担うようになるでしょう。
そうした変化を先取りし、
テスラの株価が上昇しています。
自動車産業が直面する変化にテスラが、
うまく対応するとの期待が高まっているということでしょう。
既に、上海市内の駐車場には、
EV用充電スタンドがかなり増えてきました。
時代は、EVに移行しています。
そして、次世代のエネルギーは水素?
私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp