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(C60) 中国「本気のIT化」を嘲笑う日本人の危機的状況-1 (2019.6.26) by 及川卓也 より抜粋加筆しました。

⑴ ITを使えない・学ばない人に優しすぎる日本

今や中国では幅広い年代の日常生活の中にITテクノロジーが浸透しています。

これは、中国の一般の人のITリテラシーが高いことを示しています。
実際、60~70代の人が「モバイル決済がないと生活できないから」という理由で使いこなしています。

どうやら最初だけお子さんやお孫さんがセットアップするなどして、使い方を教えれば、
その後はそれほど難しくないので自分で使えるようになっていくようです。


日本は、ITを使えない人に優しすぎるのではないかと感じることがあります。
中国の人は最新のITを使いこなすために学ぶ努力をしているのに、日本ではその努力を求めるのはいけないことのようになっています。

日本人もかつてはそろばんなどで、計算の技術とツールの使い方を学んできました。
スマホよりそろばんの方が、よほど使いこなすのは難しいと思いますが、ちゃんと使えていたのです。


ところが話がITになると、
「学ばなければ使えないなんておかしい」となり、
それが正義となってしまっています。

中国人にできて日本人にできないというのは、
ITを学ぶことに対する、ある種の甘えがあるからではないでしょうか。

ITを学ぶことへの姿勢は、
ひいては国際競争力に影響すると私は考えています。


⑵ 社会受容性の低い日本では新しい技術がなかなか試せない

中国ではQRコードを使った、さまざまな面白いサービスが生まれています。
中には「これは到底、サービスとして成り立たないだろう」と思えるものもありました。

例えば、ある外資系のスーパーで使われていた「無人レジ」をさらに発展させたシステム。

これは、アプリをインストールするとスマホがバーコードを読み取るスキャナーになり、店頭商品を買い物カゴに入れるときに自分でスキャンすれば、そのまま持ち帰れるというものです。

店員が、店を出る前に念のためカゴの品物を確認する仕組みになっていて、その手間がすごくかかるため、
実際の運用は難しそうでした。

ただ、そこには「一応やってみる」という姿勢があります。
ダメでもいいからつくってみて、試してダメならやめる。
それが可能だから、そうしたサービスが雨後のタケノコのようにどんどん出てきている。

つまり、彼らは、失敗から学んでいるのです。
これは中国の「社会受容性」の高さが成せる技だと思います。


日本では、10月1日より消費税増税がスタートし、
使いこなせないなどのニュースが報道されています。

軽減税率やキャッシュレスにより、3%、5%、6%、8%、10%の5種類が存在。

クレジットカード、交通系カード、スマホ決済と種類も豊富。


日本はいつも難しい政策を導入する傾向があります。
分かりずらい既存のシステムは切り捨てて、
誰でも分かりやすいルールにすべきです。

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