(I05) 具体的な数字が入るメリットは誰とでも同じ尺度で情報を共有できるため、営業と開発の認識の違いが起こりにくい-1 (2020.7.3) by キヤノンエスキースシステム より抜粋加筆しました。
⑴ 前回では、「定性データ」の側面からお話した
日々商談し、大量の案件に触れる営業こそ、
こまめにデータを残すことで、機会損失を発生させない環境をつくれるのです。
今回は、「定量データ」、
つまり、営業活動を「数値化」することの重要性を話します。
⑵ なぜ数値化が必要なのか
「営業部」の視点からメリットを2つ挙げてみます。
①部門間の会話がスムーズになる
②課題が明確になる
⑶ 1つ目のポイント「部門間の会話がスムーズになる」ためのプロセスを紹介
社内の部門間でコミュニケーションがうまくいかないケースがよくあります。
その多くは、
「営業部」が絡む場合が多いのではないでしょうか?
①営業部門から開発部門に対しての「製品改善要望」について例を挙げます。
営業は、
お客様から直接ご要望をいただく機会が多いです。
伺った内容を元に、営業担当は、
より付加価値の高い製品にすべく、開発担当に改善要望を出します。
しかし、開発が改善理由を聞くと、以下のように色々出てきますが、いずれも根拠が曖昧です。
ⓐ営業先の企業から要望があった
ⓑ営業先で、よく指摘される
ⓒこれをつけると売上につながる
開発部門の立場からすると、以下の理由でなかなか実施に踏み切れない状態になってしまっています。
Ⓐ具体的な改善理由が不透明なため、改善箇所が不明
Ⓑ過去に抽象的な依頼を元に製品改善を実施したものの成果に繋がらなかった
営業と開発とのコミュニケーションがうまくいかず、
部門間での責任のなすり合いのようになってしまっているケースは数多く存在します。
②一方、改善までの流れがスムーズに運ぶ企業もあります。
そのような企業では、同じように開発が改善理由を聞くと営業から以下のような返事が返ってきます。
「この1年間の案件数〇社の中で、失注が〇%でした。
その内〇%はこの機能差が失注原因になっています。
しかも、その〇%が競合A社に取られています。
しかし、この機能以外は高い評価をいただいているので、この機能が改善されることで、この失注案件の〇%は獲得できると考えています。
そのため、急ぎでこの機能改善をお願いします!」
このように、事実を根拠にした理由を述べています。
具体的な数字が入るメリットは、
誰とでも同じ尺度で情報を共有できるため、認識の違いが起こりにくいという点です。
部門の違いがあっても、課題を共有しやすくなるのです。
良く、「お客様が困っているんです」と言ってくる営業の方がいます。
どのくらい困っているかが、はっきりしないと、
どのくらい対応して良いか分からない時があります。
その場合に、数量や共通語で、
困り具合を示してくれると、確かに有り難いです。
私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp