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(I54) ドイツ人は日本人よりも短く働いて、日本人の1.5倍の価値を生んでいる-3 by 熊谷徹 より抜粋加筆しました。

⑼ 日本とドイツの間の労働生産性に大きな差が開いている

OECDは、毎年各国の労働生産性を比べた統計を発表しています。

ここで使われている労働生産性の定義は、
労働者が1時間あたりに生み出す国内総生産(GDP)。

OECDによると、
ドイツの2017年の労働生産性は、69.7ドル。
日本(46.9ドル)に比べて、48.6%も高い。


つまり、彼らは我々よりも短く働いて、
我々の1.5倍の価値を生んでいることになります。

OECDのランキングに載っている36ヶ国のうち、
ドイツは第6位。
日本は第20位。

日本の労働生産性は、OECD平均よりも低い。


(10) サービス業の生産性がとくに低い日本

ドイツの労働生産性が高い最大の理由は、
労働時間の短さにあります。

日本の労働生産性が低いのは、
長い労働時間のせい。


労働生産性は、業種ごとに異なります。
たとえば、日本の機械製造業界、特に自動車産業の労働生産性は、ドイツよりもはるかに高いといわれています。

しかし、日本のサービス業の労働生産性は、
ドイツよりも大幅に低い。


OECDの統計にはあらゆる業種が含まれています。

日本では、自動車など一部の業種で労働生産性が高いのに、サービス業の労働生産性が低いので、
全体としてはドイツに水をあけられているのです。


ドイツ人よりも長く働いているのに、
一人ひとりが1時間働くことで生む価値は低い。

これは、我々日本人の働き方に、
ドイツよりも非効率な部分があることを物語っています。


(11) 「労働生産性の国際比較 2017年版」における時間当たり労働生産性と順位は以下

6位 米国  69.6ドル
8位 ドイツ  68.0ドル
9位 フランス 66.9ドル
16位 イギリス 52.7ドル
20位 日本   46.0ドル


労働生産性が低い企業には、
投資家からの資金が集まらなくなる可能性もあります。

日本の全ての経営者にとって、以下は重要なテーマです。
「労働生産性の改善」


成長のない経済がずっと続いている状況で、
海外進出している日本企業の割合が3.5%。

海外進出の最大の目的は以下です。
「労働生産性の向上」


中小製造業で、
海外進出している企業としていない企業を比べると、以下の方が労働生産性が高い結果が出ています。
「直接投資(海外に工場や営業所など拠点を作った)した企業」


一つのモノで、日本の国内需要で成長するのは困難です。

日本国内だけで生き残るには色々なことをやらなければならず、以下が懸念されます。
「結果複雑になったり、磨ききれずに労働生産性が落ちる」


以下の理由で、日本企業の労働生産性が低いのだと考えています。
❶パワーが分散される
❷規模の経済性が働かない
❸高付加価値製品ができない

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp