(E83) 中国GDP初のマイナス成長も「アフターコロナ」に向け中国ベンチャーは資金調達活発化?-1 (2020.4.17) by 中島嘉一 より抜粋加筆しました。
⑴ 初のマイナス成長の一方でV字回復の兆候
ーー中国の今の様子を教えてください。
中島氏:
サラリーマンは、ほぼ仕事に復帰しています。
学校はまだ休校中で、在宅の教育が続いています。
6月の大学入試も1ヶ月延期になりました。
店舗の8~9割は営業再開している印象です。
航空の国内線は、現在は9割を超えるまで回復しました。
国際線は、
3月末には1日20便程度、入国者数が2000~3000人でしたが、
4月14日現在では、1日あたり250便、入国者数は5万人に達し、こちらも回復しています。
ただし、入国者の自主隔離は今も続いています。
⑵ 「アフターコロナ」に向け資金調達が活発化?
ーー中島さんは中国系ベンチャー企業の資金調達状況を専門にウォッチされていますが、コロナ禍の中、ベンチャー企業の資金調達活動はどうですか?
中島氏:
①公表された第1四半期の資金調達件数をみると、
671件(前年の同じ時期に比べて4割減少)
②調達額は、
総計1402億元(前年比マイナス8.4%)
1件当たりの調達額では2.1億元と、
コロナウイルスの影響下にも関わらず増加傾向が続いています。
ーーコロナ関連でのオンラインの教育や医療などの動向を教えてください。
中島嘉一氏:
コロナ関連で伸びているのがオンライン教育です。
「猿軸導」というユニコーン企業は、
3月末に10億ドルを調達して、企業価値は78億ドル(8360億円)となりました。
「猿軸導」の生徒数は、すでに4億人に達しています。
オンライン医療の分野で独走しているのが、
保険最大手「平安グループ」の「平安好医生」です。「OMO」の先駆けとして有名ですが、「AI+医療」によって、ホームドクター、医薬品販売や健康管理などのサービスを提供しています。
Ⓐ満員電車を避けるために、シェアサイクルが増加しました。
Mobike2月→3月の利用状況は以下です。
❶利用量は、86%増加(上海は94%増加)
❷平均利用距離は、1.6Km→3Km
❸平均利用時間は、13.5分→25分
❹利用時間帯のピークは、AM7時~9時→AM9時~11時
Ⓑオンラインによる行政サービスが増えました。
❶臨時居留許可
❷運転免許の更新
❸自動車の車検や新車登録
Ⓒ百度検索
3月の検索利用数:3億5000人/日(前年度比86%増)
(華鍾社古林将一氏資料より)
4月19日現在、上海のコロナ感染者は輸入症例ばかりで、かなり沈静化している状況です。
学校は4月27日より再開。
日系企業への訪問も4月27日からOKという会社が増えています。
中国コロナウイルス防疫研究の第一人者である、鍾南山氏が「4月末には解禁になる」と言っていましたが、そのとおりになりそうです。
5月から中国経済は、快進撃 ?
私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp