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(D76) 全員発言会議の補助輪「全員アウトプット法」-2 (2020.1.22) by 吉田行宏 より抜粋加筆しました。

⑷ 発言による「成功体験」を積み重ねる風土づくり

皆がほとんど発言しないか、人の意見に追従したり、
少しの改善提案をしたりするだけで、
意見しているふうに装っている場合もあリます。

少し厳しい言い方だが、
思考停止に陥っている状況といえます。

多くの場合、自分の意見を発することなしに、
決まったことに腹落ちすることもないから、たちが悪い。


「いつも同じ人が発言している」状況を作り出している原因は、参加者側にもあります。

普段あまり発言しない人は以下の場合が多いです。
①自分の意見に不安や迷いを持っている
②発言する自信がない


その場合、発言しないで自分の立場を曖昧にしたほうが、気が楽で傷つかないので、無意識に行ってしまいます。


⑸ 全員発言会議の補助輪「全員アウトプット法」

「自分の考えを表明した」、「積極的に発言できた」という小さな成功体験を積み上げていくことで、だんだん自分に自信がつき、発言もできるようになリます。

この成功体験を実感してもらうためには、
「場が活性化する仕組み」が重要です。

「全員が発言し、意義を深めていく」会議に変えていくために、議論にうまく参加できないメンバーから多様な案を引き出せる方法として、
1枚の紙を利用した「全員アウトプット法」をお勧めしたい。


これは、議論参加のハードルを下げ、自分の意見を発表しやすくする方法です。

全員アウトプット法の実施方法は、とてもシンプル。
制限時間内に参加者全員が自分の意見をまとめ、紙に書いて発表するだけです。

今までの会議方法に何も変化を加えなければ、進化することもありません。


⑹ 「全員アウトプット法」3つの効用

大きな効用は、主に以下の3つです。
①情報の網羅性・多様性
②当事者意識
③創発

①情報の網羅性、多様性
全員が同時にアウトプットを求められることで、フラットに伝え合うことができます。

Ⓐ普段は心理的に共有しにくい情報(クレームや製品の不備)
Ⓑその立場の人しか持ち得ない多様な情報(顧客ニーズ等)

これがなければ、各自の持っている情報を無意識のうちに隠してしまうことになります。

②当事者意識
自分がほとんど発言しない会議で決定したことと、
積極的に自分の意見をぶつけて全員で議論した上で決まったことでは、納得感や当事者としての捉え方が大きく異なるのは自明です。

③創発
創発とは、複数の相互作用で、個別の要素からは予測できないものが生み出されること。


参加者個々人が、「当事者」としての自覚と少しの勇気を持って発言することで、
少数の限られた者からの思考からだけでは生まれないアイデアが創造されます。


日系企業の会議では、
「顧客」や「仕事」が主語になる会話が多い。

「あなた」を主語にして、聞く会話を心がけると、
対話が生まれ、部下が変わると言われます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp