![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/21466545/rectangle_large_type_2_e88a6c15e343ed770499a7d802e2c614.jpg?width=800)
(E49) 新型コロナでリーマン級不況到来、安倍首相も危惧する製造業の中国依存-1 (2020.3.13) by 坂口孝則 より抜粋加筆しました。
⑴ 衝撃的な数字が発表された
2020年2月の「JPモルガン・グローバル製造業PMI(購買担当者指数)」は以下です。
47.2(前月から3.2ポイント減)
※同指数は世界製造業の景況感を表すもので、
50超は景気が上向き、50未満は景気が下向きであることを意味する。
直前の3ヶ月は連続で50を超え、景気は改善傾向だったにもかかわらず、3ポイント以上も減少。
中国ショックが世界中に広がり、急速に景気が悪化しています。
⑵ 2020年3月に開かれた日本政府主催の未来投資会議でもサプライチェーンが議題に上がった
東京商工リサーチが2月に国内企業を対象に実施したアンケート結果は以下です。
新型コロナウイルスへの対応として最も多く挙がったのは以下です。
①中国以外に所在する企業からの調達強化(36.9%)
②中国への新規進出計画の凍結・見直し(7.6%)
③中国拠点(武漢除く)の撤退・縮小(3.9%)
財務省の貿易統計によれば、2019年は中国が占めていました。
Ⓐ輸入全体の23.5%
Ⓑ輸出全体の19.1%
⑶ グローバリズムが引き起こしたアンチグローバリズム
サプライチェーンにおける特定リスクの重要度は次の計算式で評価します。
「特定リスクの重要度=発生頻度×強度」
※発生頻度はリスクが生じる確率、
強度はリスクが現実化したときの損害規模
ただし、発生頻度も強度も仮説の下の概算値。
例えば、ある部材を中国企業から調達するとして、日本や他国の企業よりコストなどで優位なのであれば、そのこと自体に問題はありません。
だが、中国企業の生産が止まるかもしれない。
今回の新型コロナウイルスを分析すると、
発生頻度は「10年に1回」、強度は「数ヶ月の生産停止」と仮定します。
中国においては10年に1回、数ヶ月の生産停止が起こり得るという前提で、それでも中国での調達や生産を進めるのかを考えることになるのでしょう。
未来投資会議において議長を務める安倍首相は、
中国依存からの脱却を説きました。
具体的には以下です。
①国内回帰
②他国への生産分散
中国に集中するほうが効率的で、コストも低い。
10年に1回は数ヶ月の生産停止があることを織り込んだ上で、それでも「調達や生産を分散させない」というのも1つの戦略です。
IOCは3月22日、大会の延期を含めた具体的な検討を、4週間以内に結論を出すと発表しました。
東京オリンピックの延期の検討を始めた背景は以下です。
❶選手や関係者の健康や安全を守ることが危ぶまれる
❷代表選手を決める予選などの大会で中止や延期が相次ぎ、練習場所の確保なども難しくなっている
個人的には世界中がパンデミックになり、死者が増え続けている中、IOCの空気を読めなさ加減に反発が集中した結果のような気がします。
私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp