見出し画像

(D53) 新卒に1000万円、急激な人材市場の変化に就活生はどう向きあえばいいのか-1 (2019.12.20) by Unistyle より抜粋加筆しました。

⑴ NECは、新卒であっても学生時代に著名な学会での論文発表などの実績があれば、1000万円を超える報酬を支給する報酬制度を発表しました。

NEC社長の新野隆氏は以下に語っています。
「グローバルでの競争を戦うには、国内の制度を変えていく必要がある」


⑵ 新卒年収1000万円の背景

既存の人事制度への問題意識をNEC社長の新野隆氏は指摘してます。

世界との競争に勝ち抜くためには優秀な人材の確保が欠かせません。
しかし、日本社会の根底にある「終身雇用と年功序列」の制度では、十分に優秀な人材を確保ができない現状があります。

海外では一般社員に対して給与の上限は設けられておらず、本人のスキルや実力によって給与が上下する実力主義の給与体制が一般的です。


優秀であればあるほど、その人材は日本企業よりも良い待遇を海外企業で得ることできます。
こうした背景から、優秀な人材が国外に流出してしまうと考えられます。

NECは以下の考えを示しました。
「研究者を除く社員には既存の制度を続けるが、ゆくゆくは世界の制度に寄っていくだろう」


トヨタの豊田章男社長が以下に述べたように、日本の労働環境は変革期に入ってきています。
「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」


⑶ 新卒年収引き上げを発表した企業例

①ソニー
AIなどの領域で高い能力を持つ新卒社員の給与を引き上げ最高で730万円と、現在の約560万円から3割程度給与を上げることを発表しました。


②ヤフー
エンジニアとして優れた実績を持つ人に、初年度から年収650万円以上を提示しています。
入社時に18歳~30歳以下で就業経験のない人が対象です。


③ファーストリテイリング
一部の職種の初任給を4万5千円引き上げると発表しました。
対象は国内外の転勤が含まれるグローバルリーダー職のみ。

また、入社後最短3年で子会社の幹部などに抜てきし、年収は1000万円を超え、欧米勤務では最大3000万円程度とする人事制度を発表しました。


④くら寿司
2020年春の新卒採用で、入社1年目から年収1000万円の幹部候補生を募集しました。
条件は、26歳以下で、TOEIC800点以上、簿記3級以上です。


19春闘の労使協議会で、
トヨタ社は「全員一律の賃上げ(ベア)」を否定しました。

トヨタ労働組合も20春闘から、
会社が行う個人評価(5段階評価など)を基にした要求に切り替える方向といわれています。

ついに、経営者側でなく、雇用を守るために、
労働組合側から横並びの報酬(一律の賃上げ)をあきらめる流れになりました。


伝統的な企業のトヨタ社で起こりました。
日本の大企業で成果主義賃金制度が本格化していきます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp