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(D92) 海外を見習った合理性が日本社会にも必要な時代-2 (2019.6.18) by 花輪陽子 より抜粋加筆しました。

⑶ お客様が神様でゴネればなんとかなるのは日本だけ

シンガポールで生活をして感じることは以下です。
①ウェイターなどの従業員も顧客と対等で、平気で頼んだことを断ってきたり、簡単には謝らないという文化があります。

②タクシーを捕まえようと思っても、運転手が行きたい方向と違う場合は断られることもよくあるのです。

③日本のように朝礼をして全員で情報共有を徹底するといった企業はほとんどありません。
聞く人によって言っていることが違うというのはよくあることです。

できると言われてできない(逆に、できないと言われてできる)などといった事態もよくあることです。

そのことに対して文句を言っても簡単に謝ったりもしません。
ゴネてもできないことはできないとハッキリ言って断ります。


こういった文化を働いている分には楽でよいかもしれませんが、消費者としてはたまらないと感じる人も多いかもしれません。

対応策としては、クレームへの対処などで納得ができないと簡単には引き下がらないことです。


こうしたことは格安サービスではなくてもよく起きます。

もともとが格安サービスの場合は、
向こうの都合でキャンセルをしてきた場合も払い戻されないことも多いですが、
ある程度以上の規模のフランチャイズや高級店の場合は自己主張すれば対応をしてもらえる場合が多いです。


逆に日本と違って白黒ハッキリではなく、
交渉次第で融通が利くなどグレーを許容する部分もあるので、
私は日本にいるよりも労働者としても消費者としてもいろいろと楽になりました。

お客様は神様(よいサービスをより安く)という概念が強すぎると、企業側や従業員がつらくなってしまいます。


以下のような合理性が日本社会にも必要な時代なのかもしれません。
①海外を見習って値段をサービスに対して適正にする
②顧客の理不尽なゴネに対しては戦う


日本のショッピングモールでは全店が揃ってオープンできないと、グランドオープンしません。

中国では、全店がオープンできなくても「ソフトランディング」式で、グランドオープンします。
モール内の所々に、「Coming Soon!」のシートが貼ってある内装中の店舗をよく見かけます。

この辺のいい加減さが良いと思います。


店舗の入れ替えも激しく、「儲かるのは内装屋さんだけ」と揶揄されるほどです。
居酒屋などは居抜きの物件としてオーナーが変わることはよくあり、内装が同じなので入店してから初めて屋号が変わっているのに気づくこともあります。

今回の新型コロナウィルス感染では、在中国の食べ物屋さんは大変な被害を被ると思います。
中国は政治リスクに加え、色々な状況変化(ハプニング)が起こります。


最初から完璧に計画してビッチリやるよりは、
「走りながら考えていく」という方が、
結局効率的になるということです。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp