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(F28) スタートアップのオフィス解約、改めて問われるその価値-1 (2020.4.24) by Takeshi Hirano 寄り抜粋加筆しました。

⑴ オフィスの価値をどう考えるか

ブロックチェーン関連事業を展開するLayerXもオフィス移転を決めた一社です。
創業者の福島良典さんは、以前オフィスについては以下の考え方を披露していました。

近年、スタートアップの間で激化しているのが「採用」です。

ここに重要な要素となるのがコーポレートカルチャーの考え方です。

スキルマッチしたとしてもカルチャーが合わなければ離職は当然で、オフィスは以下の理由で非常に大切になります。
「経営陣の考え方が色濃く表現されることになる」


⑵ 福島さんにコロナ禍をどう見ているか聞いてみた

状況が不確実で、半自粛の期間が1年半から3年ほど続くのではと、かなり厳しめに予想しているということでした。

こういう状況下で筋肉質にならなくてよい、という合理性は皆無です。

今回の意思決定もカルチャーに基づいたところが大きいようです。

「当社はキャッシュフロー、財務体質も万全です。
強い会社・成功する会社は、
こういった未曾有の状況に対して必ず素早く体質改善を行う会社、アンラーニングして新しい標準を学ぶ会社だと考えています。

10年後にメインストリームとして残っている会社は、迅速に意思決定し、実行する会社。

そういう文化を強めていこうという中でオフィス解約を決断しました」(福島さん)。


以下の意思決定があったそうです。
①具体的なロジックとして先程の見通しから「直近1年半ほどはフルサイズのオフィスは必要ないという嵐への対策」

②新しいスタンダードに対応するために一旦フラットな状態にしよう

新しいスタンダードへの対応というのが福島さんらしい、LayerXのチームらしい考え方だなと思う。


福島さんはこの点についてこう続けてくれてます。

単純なコスト削減だけの目的ではなく、
「ニュースタンダードでの働き方」が主流になると考えたからです。

その時オフィスの位置づけは、
全員が出社して全員で働く場所というよりは以下のための場所になると考えました。
①何気ない雑談からの「気づきを得る」
②文化を強めるために「あえて顔を合わせる時間を作る」


今あるオフィスの形は変わり、
その前提に合わせた、サイズ・設備に一旦ゼロフラットで考え直すために解約しました。

移転の際、どういった事があるか本当にわからないのがベンチャーなので、
移転・解約しやすいようにセットアップオフィスで流動的に動けるようにしようと決めていたことも今回の素早い意思決定につながっています。


オフィスは、報連相や事務作業をする場所から、
以下の場所へ役割を変えていくかもしれません。
❶アイデアを出し合う場所
❷自分の知らない気づきを知る場所
❸理念を深めるコミュニティの場所

オフィスという形による繋がりから、心の繋がりへ変わっていきそうです。

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