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(D82) 「動画とレコメンド」の時代が始まる:ユーザー10億人のTikTokが示す未来-1 (2019.11.7) by 黄未来+尾原和啓 より抜粋加筆しました。

⑴ 10億人が使うショートムービー・プラットフォーム

黄 TikTokは、世界中で使われる初めてのアジア発のサービスとなっています。

尾原 インドネシアやタイ、フィリピンとか、かなりの国でNo.1動画アプリである、TikTokは全世界でマンスリーユーザーが5億人といわれています。

黄 Douyin(中国版)は、2019年1月の時点で月間5億人だと発表されています。

尾原 合わせると10億人です。


黄 今までのSNSは、
たとえば、以下が売りで市場をとったと思うんです。
①スナチャ(Snapchat)は、10秒で消えるというアイデア
②スノー(SNOW)は、デザインのかわいさ

彼らに共通するのは、
アイデアやデザインというマネされやすい領域で勝負して、一時期すごく人気になったけれども、すぐにマネされちゃって似たようなサービスが出てきます。

③TikTokの強みは、
アルゴリズムで、機械学習が得意というゴリゴリの技術屋さんで、簡単にはマネされません。


尾原 Ⓐ1つは「動画」、
15秒くらいのショートムービーは、非言語コミュニケーションです。

欧米はだいたい英語圏ということで英語が話せれば通じるけど、アジアはむちゃくちゃマイナー言語が多いので、短い動画で非言語というのは、実はアジアに合っています。

だから、人口が多いアジアに経済の中心が移ってきている時代に、TikTokはすごくフィットしているわけです。


Ⓑもう1つは、黄未来さんの言い方だと「検索からレコメンドへ」の流れがあります。

わかりやすい例では、今YouTubeで見られる動画の9割はユーザーが選んでいないんです。

最初の動画だけ検索して見るけど、
そこから先は自動で流れる動画だったり、下や横に出てくるおすすめ動画を見ているのです。

実はユーザーが選択しているのは1割だけで、
9割はアルゴリズムによるレコメンデーションなんです。

ただ、TikTokが衝撃的だったのは、
最初に見る1本目の動画から全部、
「機械学習によるレコメンデーション」ということです。


黄 YouTubeの動画は横型で、パソコン時代の名残を引き継いでいます。
しかも、入り口は検索ベースです。

一方、バイトダンス社は、
TikTok以外にもいろいろなサービスを展開しているのですが、「全部レコメンドありき」なんです。


「レコメンドにかける熱量」が全然違い、
ユーザーのトップ画面にある「おすすめ」には、自分好みの動画がアップされます。


他の動画配信アプリだと、自分から興味のある動画を探さないと見つからない仕組みですが、
『TikTok』の場合は、ユーザーの動向を機械学習して精査していきます。

使い込んでいくほど、より自分にマッチした動画が表示されるようになリます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp