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【読書記録】「サードドア」読了

ここ数か月、キャリアや人生の生き方のような本を読み続けています。今度はサードドアを読みました。

学生が有名人にインタビューするという本ですね。一時期、東洋経済に載っていました。

それでは振り返ってみましょう。

執念がすごい

まず最初に思ったのが執念が凄いなということです。でも何かを達成するためにはトコトンやり抜くこと、あらゆる可能性を探すこと、とにかく粘ることは大事ですね。

著者のアレックスは大学1年生にして勉強に行き詰ってしまいます。親の期待にもこたえなければいけないというプレッシャーもあります。私も学生時代はそうでした。

勉強に行き詰って悶々として図書館に通ったある日、アレックスは有名人が自分と同じ年のときはどうしていたんだろう?という疑問を持ちます。そして伝記などを読み漁るようになります。

そしてとんでもないことを思いつきます。誰もが知る有名人、例えばビル・ゲイツやレディー・ガガにインタビューをして、自分のような人生に迷う若者向けのアドバイスを本にしたらどうだろう?と考えます。

普通に考えれば、そんな非現実的なことはできるわけがないですし、凄い妄想です。しかし見方を変えれば若者であるがゆえの発想かもしれません。そしてアレックスは行動に移し、やり抜きます。

まずはインタビューに行くための資金です。アレックスが住んでいるのはアメリカですので、全国各地に移動するには飛行機が必要です。だから移動だけでもお金が沢山必要です。

しかし学生にそんな大金は用意できません。そんなとき知人がクイズ番組の参加チケットを持っていることを知り、譲ってもらいます。このクイズ番組はアメリカでは有名で、一般から個性的な参加者を集めて、商品の金額を当てさせるというものです。上回ったらアウト、一番近い金額を当てた人が勝利するというルールです。

アレックスはこのクイズ番組に参加します。しかし子供の頃に番組を見たことがあるとはいえ、実はルールがよく解りません。そこで周囲の参加者にひたすら聞きまくります。

本番では無事に決勝まで勝ち上がりましたが、決勝戦で金額が解らず客席に聞いて、反応から金額を予想します。そして僅差で優勝します。この決勝戦で手に入れた3万ドルのヨットを売って1万6千ドルを手にし、活動資金に当てます。

ルールはよく解らないけど、とにかく活動資金がほしい。だから参加者にひたすら聞いて勝つという執念深い姿勢が驚きです。まるで小説やドラマのような展開です。

連絡の取るにはコールドメール

インタビューに行くための資金をなんとか手に入れたアレックスは、インタビューの準備を始めます。かつてボランティアをしていたので、その筋で有名人に連絡を取れそうな人に連絡を取ります。

しかし学生ゆえの無知さもあります。とにかくインタビューがしたく、返事を待つのもじれったいということで、しつこくメールを送りまくってしまいます。

しつこく連絡してくる営業は面倒なのと同様、これでは相手から面倒な人扱いされてしまいます。案の定、全然相手にしてもらえません。

そんなある日、ティム・フェリスからのインタビューが実現します。そこでコールドメールの書き方を教わります。

相手は忙しいのだから、1分で読めるメールにします。そして返事はいただけなくてもかまいません、1、2行でも返事をいただければありがたいですと書くのです。

弱気に感じますし、もっと強気に押せよと思う人はいるかもしれません。しかし強気に押してくる営業は相手をするのも追い払うのも面倒なのと同様でしょう。

相手は忙しいからこそ、それに配慮しろということですね。

3つのドア

本書のタイトルはサードドアです。

ファーストドアは世の中のほとんどの人が入る入り口です。学校を出て普通に就職するみたいな道ですね。ここにはとんでもなく長い行列ができ、入りきれないことがあります。受験とか就職は試験も定員もありますから、あぶれる人も出てくるでしょう。

セカンドドアはいわゆる家柄のいい人のための入り口です。名家とか親が芸能人や経営者の場合が該当します。こういう人たちは親のコネとか世襲によって普通の人が着けないポジションに着くことが可能です。

そしてサードドアはセカンドドアが使えないにも関わらず有名になったや成功した人が通るドアです。いわば裏口ですね。

ネットワークの力は素晴らしい

アレックスはボランティアをしていたときのコネとか大学の芸術学部などを使ってインタビューを試みていきます。

そしてあるとき若手起業家のエリオット・ビズノーにコールドメールを送ります。するとすぐに返事が来て、すぐこっちに来れるか?と聞かれ、行くことにします。

経営者は即断即決が好きな人が多く、行動が速いです。エリオットもそんな感じの人です。海外に行くにしても、今日とか明日行くぞという感じです。そしてエリオットとの出会いから色々な人との出会いがあり、インタビューのチャンスを得ていきます。

サードドアを読んで思ったのですが、人につながるためにはつながっている人の協力を得るのが速いです。名前も知らぬ人物から連絡が来ても怪しいだけです。

しかし自分の知人・友人が紹介してくれる人なら、そこまで怪しい人じゃないでしょう。だからアレックスはインタビューしたい相手とつながっている人にアプローチしていきます。

これは会社にも言えると思います。個人で仕事を取ることは難しいです。ましてや個人で事業を始めて法人顧客と契約するのは楽ではありません。

しかし会社なら既に顧客を持っていますので(立ち上げたばかりの会社だと顧客がいないですが)、入社するだけで色々な会社と仕事ができます。会社によっては大手企業と仕事できてしまうこともあるでしょう。

これは会社が持っている信用や実績、ネットワークの力です。会社に入ればそういう力を使わせてもらえるのです。〇〇社のXXさんという立場になれば、〇〇社の力で仕事できるのです。ただのXXさんだったら、有名人にならなければ難しいでしょう。

終わりに

有名人たちのインタビューもすごく面白かったです。それは本書を読んでみてください。

個人的に印象に残ったことは、目標達成のためには徹底的にやること、ネットワークの力を活用すること、即断即決で即行動することですね。私自身がこの辺りをもっと強化していきたいなと思いました。

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