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#エッセイ
#2 アメリカで初めての就活と出会い
その夏は私にとってクレイジーな夏だった。学校を卒業したのに就職も決まらず、どうしようもない不安に襲われたり、アパートも決まらず。これからのアメリカ生活に一人で生きる自身が無かった。ただ大学を出ただけなんて皆もっとすごい学位を取ってるのに、まして日本人で英語も留学生並なんてアメリカでは通じない。。。履歴書を何十枚送ってもどこからも反応がない。当時サンフランシスコ、ベイエリアでは、アパート代が高騰し、
もっとみる#4 計画性を持って“その日”を仕掛ける
12月、彼の彼女が来た。彼が突然電話してきて、「僕の彼女といっしょにディナーしない?」と言ってきた。「いいよ」と私は出かけ、その時始めて見た彼女に対して、「勝った」と密かに思った。彼女はおとなしそうで、プレインな中年女性、私はまだ若くはつらつとして、彼をいつも笑わせていると勝手に自己評価をして、うぬぼれていた。
彼は私に「クリスマスやお正月はどうするの?」と気を使ったような言い方をしていた。「
#6 まるで愛人ーその場だけの愛の伝達
彼が居ない3ヶ月間、私の貧乏生活は底知れぬものだった。大体OPT(大学を卒業した後に研修として働けるビザ)でコミッションで、1日$1の生活が何ヶ月も続いた。しかしやっと暗いトンネルを抜けたようにビジネスの方法を見出し、スポンサーも取れるようになり、仕事が乗り始めた頃だった。死ぬほど働いて、一日中アパートから一歩も外に出る時間もなく、UPS(配達)もいつもピックアップに来てもらっていた。意識がなくな
もっとみる#12 離婚から立ち直れない、私の中の“エンプティー”
4月、私は人生最も悲しいイベントの為、日本へ一時帰国した。離婚の最終整理をしに夫が住む東京に一週間滞在した。この時、夫もまた真剣に付き合っている彼女がいた。ほぼ同居をしているにもかかわらず、私が滞在する2週間、彼女は私達を二人きりにしてくれた。私は、「なんという理解ある彼女なんだろう」と感動した。
夫は私が帰ってきたのをとても喜んでくれ、毎晩私が作る料理を喜んでくれたり、彼も私に料理を作ってくれ
#13 カリビアンクルーズでロマンティックに浸る
私の40歳の誕生日をカリビアンクルーズの船上で祝いたいと兼ねて彼が予約していた、初めてとなるクルーズに出発した。私がいままで経験した旅行の中でも一番贅沢でロマンチックになった。まして海好きの私にとってはたまらない。青い空と青い海の真ん中で、何が起こるのかワクワクしていた。
大きなクルーズ船に乗船すると、すでに多くのアメリカ人が乗り込んでいて、皆表情が明るく、カクテルやワインを手に恋人や家族と語ら