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2020年8月の記事一覧
その家の人は何も知らない
由来のわからない祠が、どうしてここに?というところにあることがある。これはそんな話。
どんどん宅地化される新興住宅地にそれはあった。
「お稲荷さん」とよばれていたが、本当にそうなのかどうかは不明。
その土地の持ち主が代替わりして、手放すことになった。
その祠に「魂ぬき」という行事をした。あろうことか「もう魂はぬいたのだから」とその祠をゴミの日に捨ててしまったのである。
そして更地にして、見知らぬ
小さなビーチサンダル
夏のアルバイトはプールの監視員。私のシフトは一番遅い時間で、夕方お客が帰ったあとのプールサイドの点検も仕事だった。
ある日、プールのまわりを歩いていたら、小さな赤いものが目についた。
「おや?」
近寄ってみると、それは、小さなビーチサンダルだった。赤いハイビスカス模様。幼い女の子のものだろうか。私はそれを拾い上げ、そのまま忘れ物として事務所に届けた。
事務所の係は初老のおじさんだ。
「ああ
私はセールス電話が嫌い。
昔、こんなことがありましてな。
電話「○○さん、ご無沙汰しております、覚えていらっしゃいますでしょうか…」
へ?
全然記憶にない名前の人なの。
みなさん!ここでこっちから何か言ってヒントだしちゃ駄目よ!!
個人情報盗まれるよ!
マンションのセールスだった!!!
えっとね
「(数日前に電話してから)ご無沙汰しております、(留守電でマンションセールスを入れておいたのを)覚えていらっしゃいますか