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【読書日記】普通を疑わなきゃいけない【コンビニ人間】

当たり前に思っている常識も、マナーも、普通という概念も、人によって全く違う。

価値観だって、考え方だって、それぞれ全部違っていて。似たような思考を持つことはあったとしても、全く同じ思考を持つ人がいるなんてことはあり得ない。

あり得ないってわかっているはずなのに、なぜだかわからないけれど、自分が思っている当たり前や常識や普通や価値観を、ほかの人に押し付けてしまおうとしてしまう。しかも、無意識のうちに。

それって、すごく怖いなって思う。
だって、無意識なんだもん。

自分が意図していないところで誰かを困らせていたり、不快な思いをさせていたとしたら。

多様な考え方があって、さまざまなセクシャリティがあって、日常の過ごし方だって、生き方だって、10人いれば10通りのはずなのに。そんなこと、わかっているはずなのに。

自分の発言だったり、行動だったりって、もっと気を使ってもいいんじゃないかって思ったりもした。気を遣い過ぎて何もできなくなってしまうのは本末転倒だし、なんどもいうけどこのnoteはわたしがわたしのために記録を残す日記のようなものとして書いているから、スタンスとしては変えるつもりはないのだけど。


なんでこんな話をしているのかというと、今日、1冊の本を読み終えたから。

それは、村田沙耶佳著『コンビニ人間』

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%8B%E4%BA%BA%E9%96%93-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%91%E7%94%B0-%E6%B2%99%E8%80%B6%E9%A6%99-ebook/dp/B07GYMDBCM

主人公恵子と、その周りの人たちの考え方の乖離というか。みんなが普通だと思っているものの危うさというか、そういうのが一気に自分の心になだれこんできて。
わたしが普通だと思っていたものって、もしかしたら別の人から見たら全く普通じゃなくて。考え方も、人それぞれなわけで。なんだか、読んでいてコペルニクス的転回というか、すごく衝撃を受けた。

読み終えた後のぐるぐるしたわたしの心の中の感情をそのままにすることができなくて今これを書いているのだけれど、書きながらもすごくもやもやしている。上手く思ったことを表現できないのが悔しい。

この話がハッピーエンドなのか、そうじゃないのかは、人によって解釈が変わってくるものだとは思う。

ちなみにわたしはハッピーエンドなんだと思った。
ただ、そのハッピーエンドだと思ったというその考えですら、自分の中の普通や当たり前という凝り固まった固定観念の中から生み出された捉え方なのかもしれない。そんなとこからもう色んなことを疑いたくなってくる。


読み終えた人と、議論してみたい。


こんな読後感の小説は久しぶりだった。



読んだことがある人、ぜひあなたの感想を教えてください。





今日もおつかれさまでした。





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