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【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】「アサリ」の殻は健康の味方!?

千葉市内、千葉駅すぐ、女性と子ども専門鍼灸院『鍼灸 あやかざり』です。いつも【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】の記事をお読みいただき、ありがとうございます。

もうすぐゴールデンウィークですね。
まとまったお休みで遠出の旅行を楽しむ方もあると思いますが、家族や友人と近場で過ごすのもいいですよね。
そんな時におすすめしたいのが、潮干狩りです!
海の日差しは強いので紫外線対策が必要ですが、みんなでワイワイと楽しみながら貝を採り、バーベキューや夕飯で貝を味わってみてはいかがでしょうか?

そこで今回は、潮干狩りの主役「アサリ」をとりあげ、そのヒミツや「アサリ」のすごさをご紹介していきます。
また、『4.アサリ の簡単レシピ』では『アサリのニラ炒め』をとりあげています。
では、最後までお楽しみください。

1.アサリの由来

「アサリ」はマルスダレガイ科の二枚貝で、日本では古くから日常的に食べられています。
シジミやハマグリも同じ仲間です。
漢字では浅蜊、蛤仔、蜊、鯏、蛤など、いろいろな表記がありますが、中国名は蛤仔です。
これは、蛤類は人に利益があるという意味で名付けられたものだそうです。

最近では、中国で育成したアサリを熊本県の干潟に撒き、熊本産と偽ったという産地偽装ニュースがあったので、産地を気にされる方がいらっしゃるかもしれませんが、現在では、輸入したアサリの原産地は、原則、輸出国を表示することになっています。

国産の「アサリ」は、本来は日本各地の沿岸に広く生息している貝ですが、埋め立てや干拓でアサリの住める砂地が減少したことや乱獲、赤潮の増加などによって天然ものは減少しているため、稚貝を保護して育成したり、養殖が試みられています。
複数の場所で生育された「アサリ」もあるようですが、その点についても原産地表示のルールが厳格化されていますので、どの地域で採られたものかを間違いなく知ることができますよ。

レジャーとしての潮干狩りも、「アサリ」やそのほかの貝を保護するために場所や採取量などが制限されていますので、許可された場所でルールを守って楽しみましょう。

2.千葉とアサリ

千葉県は「アサリ」の産地として知られていますが、近年は漁獲量が減少してきており、千葉県内の市場でも、愛知県産や熊本県産のアサリが入荷しているそうです。

千葉県では、潮干狩り場は、船橋市、木更津市、富津市などの計7か所が開かれています。
特に木更津市内の潮干狩り場では、宝探し感覚のイベントも企画されており家族で楽しむことができそうです。

また、地元の海で採れたあさりを地元で食したいと思われた方には、あさりを使った千葉の郷土料理の「あさりめし」や「あさり丼」、あさりだしのみそ汁(「ふうかし」と呼ばれています)などがおすすめです。
変り種としては、あさりの出汁がしみ込んだスープにあさりが入った「あさりラーメン」や、あさりが入った中華まん「あさりまん」などもありますよ。

筆者の鍼灸院『鍼灸 あやかざり』は千葉市内千葉駅近くに所在しています。
千葉市内で食べられる、珍しいあさり料理と言えば、千葉市花見川区にある『佃煮のたかい』のあさりの浅炊です。
店主のこだわりが詰まった薄味で柔らかなあさりの浅炊にはファンも多いそうです。
興味を持たれた方は、ぜひお店を訪ねてみて下さいね!

3.栄養学としての効能

「アサリ」は、たんぱく質・脂肪・カルシウム・リン・鉄分・ヨウ素・ビタミンB群を豊富に含んでいます。

ビタミンB群のうちビタミンB12は化学名でコバラミンと呼ばれます。植物には含まれず、微生物や動物に含まれるビタミンで、コバルトが含まれています。
葉酸とともにヘモグロビンの合成を助ける働きがあり、不足すると貧血を招きます。
また、神経機能の維持にも関わっているので、不足するとしびれなど神経障害の症状が現れることもあります。

また、うま味成分であるコハク酸も他の貝よりも多く含まれています。
コハク酸には肝臓での糖の合成を抑える作用や、がん細胞の増殖抑制作用、美肌効果も期待されており、からだにとってはうれしい成分です。

ここで今回のタイトルに隠された、アサリの食べ方のポイントです!!
コハク酸は、実は、殻のほうに多く含まれる栄養素なのです。
食べるときは、むき身にしたアサリだけでなく、殻の出汁も食べられる調理法がおすすめです。

4.東洋医学的な効能

東洋医学的には、「アサリ」は以下のような属性と効能をもちます。
【性質と味】 甘・鹹、冷、無毒
【関連する臓腑経絡】 肝・胃・腎経(肺・胃)(肺・脾・腎)

①潤五臓止消渇
五臓を潤わせて保養します。糖尿病に効果的といわれています。

②清熱化痰止咳
からだにこもった余分な熱を治め、粘り気のある痰の多い咳を鎮めます。

③制酸止痛
胃酸を中和して、胃の痛みや胸やけを緩和します。

「アサリ」の殻は漢方薬の材料としても使われています。
現代の研究では、抗ガン作用が認められたという研究成果も報告されているようです。

5.「アサリ」の簡単レシピ

「アサリ」はよい出汁が取れることから、和食ではみそ汁に利用されることが多く、そのほかにも酒蒸しやぬた、佃煮などいろいろな料理に使われています。また、洋食でも用いられており、パスタ料理(ヴォンゴレ)やクラムチャウダーなどは有名ですよね。

栄養面からみても東洋医学からみても健康にいい食材ですので、家庭でも積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
今回は、ビタミンCを多く含むニラと合わせて、貧血予防に効果のある『アサリのニラ炒め』をご紹介します。

【アサリのニラ炒め】
《材料》分量は適宜
アサリ、ニラ、塩、酒、しょうゆ、こしょう、サラダ油
《作り方》
1.アサリは海水程度の塩水に半日ほどつけて、十分に砂を吐かせておきます。
2.アサリを洗って水けをきります。
3.にらは根元のかたい部分を落として2~3cm長さに切ります。
4.サラダ油を引いて温めたフライパンにアサリを入れ、さっと炒めたら、酒をふって蒸し煮にします(酒蒸し)。
5.アサリの口が開いたら、調味料を加えて軽く炒めます。
6.最後にニラを加え、全体に火が通ったらできあがりです。

汁気が多く出てしまったら、スープにしたりご飯にかけるなどして食べると栄養分をすべて摂ることができます。
ただし、アサリに砂気が残っているとざらつくので気を付けてくださいね。

いかがでしたでしょうか?
『「アサリ」の殻は健康の味方!?』はお楽しみいただけましたでしょうか?

このように、身の回りにあるいろいろなものを東洋医学的にみていくと、鍼灸のほかにも、身近なところに自然治癒力を高めるヒントがたくさんあることに気づかされますね。

食養生、毎日の食事こそがわたしたちの身体をつくるもととなっています。

それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132

画像の出典:https://www.photo-ac.com/

参考文献:『中医臨床のための中薬学』、『東方栄養新書』、『オールガイド食品成分表』ほか
参考資料:千葉県ホームページ、千葉県漁業協同組合連合会ホームページ


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