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③大切な3要素:気・血・津液が乱れるとどんな症状が?はじめてのおうち薬膳

1「気」は目には見えないエネルギー源

「気」は身体が生命活動を行うための原動力。内臓の機能を活発にし、血や津液を体内に巡らせ体温を維持する。他にも、風邪などの原因になるものの侵入を防いだり、血や津液が体内に漏れないように制御もしています。血や津液を作り出し汗や尿に変えるなどの多様な役割を担います。

2「気」が乱れると

「気」はきちんと巡ることで機能して働いているといえますが、不足すると「気虚(ききょ)」の状態になります。この状態になると、内臓の働きが鈍り、免疫力が低下し、疲れやすくなります。

気の量が充実していても、どこかで滞ってしまうと「気滞(きたい)」の状態に。気の流れが悪くなりお腹が張ったり、怒りっぽくなったり、常にすっきりせず不調を起こしてしまいます。

3「血」は体中に栄養素を届ける

「血」は飲食物から取り込んだ栄養分で作られます。肝臓に貯められ、心臓から全身に送り出されます。体中を巡り、各組織に栄養を与えて活性化させるのが大きな役割です。内臓を養い、綺麗な髪や肌、爪などを作るサポートもしてくれます。また、心を満たし意識をはっきりさせてくれ、精神的に安定させるなど、精神活動も支えています。

4「血」が乱れると

血が不足する「血虚(けっきょ)」の状態になりますと、各組織が栄養不足になり、不調が生じてしまいます。例えば顔色が悪くなったり、立ち眩みなどの貧血の症状が出たり、月経不順、冷えなど女性特有の病気につながりやすいといわれています。

血が停滞する「於血(おけつ)」の状態になると、顔色がどす黒くなったり、血が滞っている箇所に慢性的な痛みが生じることがあります。

5「津液(津液)」は身体を潤す、血液以外の水

「水」とも言われる「津液」は、汗や涙、尿などを含む血液以外の水分を指します。脾臓が身体に取り込んだ飲食物から抽出した水分が肺まで上り、全身にくまなく散布されます。その後は腎で温められて、水蒸気のようになり、体内を循環しながら体を潤します。興奮を鎮めたり、疲労を解消という心身を癒すような働きをし、最後は尿や汗となって老廃物を体外に排出します。

6「津液」が乱れると

水が不足すると「陰虚(いんきょ)」の状態になります。体が渇き、のどや肌、関節などあちこちが乾燥し、血液もドロドロになりやすいです。咳が出たり、乾燥肌になりがちです。

津液の流れが滞る「痰湿(たんしつ)」という状態になると、身体に余分な水分が溜まってむくみや下痢の原因にもなります。この症状がひどくなると、呼吸器や消化器に不調が現れ、ひどい咳や、お腹の張りや食欲減退にもつながります。

【簡単はじめての薬膳講座シリーズ:基礎編】
薬膳とは何ですか?基本のキ 
中医学で見る自分の体調:気・血・津液で色々分かる 
気・血・津液が乱れるとどんな症状が? ←この記事です
陰陽五行説:太極図と木火土金水
五臓とは:肝・心・脾・肺・腎の5つの働きを押さえよう
五味とは:酸・苦・甘・辛・鹹の働きと食材例
五性とは:寒・涼・平・温・熱の性質と食材例
帰経・五行色体表:この表を見れば関係がわかる

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