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掌編など

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自作のちいさなちいさなおはなしを、まとめています。
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#夏の終わり

流れる

流れる

暑さの名残の中、久しぶりに訪れた川は、きらきらと日を弾いていた。清い流れは緩く甘く、さらさらとした優しさに満ちているように見えた。

足を差し入れれば、拒絶のような凛とした冷たさ。慌てて踏み込んだ先の小石の尖り。思わぬ深みと速さに弄され、脱ぎ捨てたサンダルは遥か下方へ。

川は夏の終わりの全てをそそぎ、
押し流されてわたしは秋になる。
#創作 #物語 #小説 #掌編 #掌編小説 #短編小説 #詩

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夏じまい

夏じまい

そろそろお別れだ、と貴方は言った。なるべく気づかないようにいなくなるからさ。
朝と夕とが冷えていく。風が通り抜けるたび、貴方が薄まる。夏、夏、熱に抱かれた私に生きている実感を与え、くっきりと強い光を焼き付け、気がつけばどこかへ。ざわめきのような恋しさだけを残して。
#小説 #詩 #写真 #掌編 #掌編小説 #短編小説 #夏 #夏の終わり