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夏じまい

そろそろお別れだ、と貴方は言った。なるべく気づかないようにいなくなるからさ。
朝と夕とが冷えていく。風が通り抜けるたび、貴方が薄まる。夏、夏、熱に抱かれた私に生きている実感を与え、くっきりと強い光を焼き付け、気がつけばどこかへ。ざわめきのような恋しさだけを残して。

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