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雪柳 あうこ
2023年9月25日 14:13
首元まで詰まっていた 夏がつるん と抜けて行ってしまったのでわたしのからだは空っぽになってやたら 風を通すようになった行きつ戻りつしていても行ってしまったら 戻ってこない夏は 脱いでしまったのだわたしという 皮をうつろう季節はいつもすぐ 肌の下にある*******************今年の残暑は厳しかったなぁと思いながら書きました。ようやくの秋ですね。素敵
2022年10月3日 07:00
サンダルの隙間から太陽を跳ね返していた金銀のジェルネイルは急な冷え込みに慄いた 秋雨に縮む靴の中爪先に残っていた夏はばらばらに壊れ、剥がれて落ちた 現れたのは、随分息を塞がれて少し白っぽくなって筋張った久しぶりの生爪 雨を洗い流した風呂の中で眺める足先の生白さ柔らかく頼りないわたしの魂はこの身の隅々から不意に現れる いつもより丁寧に体を拭いて生まれたてのような爪
2022年2月6日 23:02
神様が留守にすると秋は、素知らぬ顔でその不在を誤魔化そうとする金木犀を心地よく香らせ、萩の小さな唇を色づかせ、月に綺麗な化粧を施すので秋風の手を取れば目眩ばかり神様がさぁ、留守なんだってさ (ちゃんとお留守番できる?)あの日、棚の中からくすねたわたしという名の小さなドロップス愛を与え 罰を与えるため神様は作られたけれどこの世界に記録され続けるわたしたちは