IoT、観察か監視か?~イノベーションの先にあるビッグブラザーの影~
日経電子版に掲載されたフィナンシャル・タイムズの【アップルウオッチをビッグブラザーにしないために】は、改めて第4次産業革命のコア・テクノロジー『IoT』の本質について考えさせてくれます。
IoTでデータを収集し、AIでそのビッグデータを分析する、この第4次産業革命のコアとなるアクセラレータは、その目的次第でいとも簡単に『観察』から『監視』へとその性質を変え得る、それこそが『IoT‐AI』の本質ではないでしょうか。
それを使用する人間、『IoT‐AI』のシステムをコントロールする側の人間の意図が、情報を収集される一般市民の注意・関心を逃れ、チェックを受け付けなくなると、優れたセンシングのテクノロジーはたちまち監視技術の装置と化し、監視社会の足音が迫ってくるのだ、と言えそうです。
スマホやスマートウォッチを使った画期的な健康管理など、様々なサービス、イノベーションが生み出したプロダクト(モノ・サービス)の行く手には、ビッグブラザーの不気味な影が見え隠れしており、記事でも指摘されているように、何らかの安全装置が必要な事は明らかです。
▶『ビッグブラザー』を阻止する安全装置の例
(1)『プライバシー保護』・・・プライバシーを保護するグローバルな
ルールとシステム(テクノロジー)の確立。
① エッジコンピューティング、エッジAIによる処理を優先し、
個人データをクラウドに送らない。
② サービスの利用にIDの入力を要求しない。
③ 個人を特定できなくする匿名化のテクノロジー。 など
(2)『セキュアなシステム』・・・漏洩などの起きない強固なシステム。
など
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