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人生の意味に目的は必要である。テイラーの批判に反論する。ー人生の意味の哲学をはじめからていねいに(長門裕介,2020)を受けて
はじめに長門(2020)はその先行研究について大きく二つに分類している。それによれば、人生の意味には現在の英語圏の標準であるmetzらによる客観的に良い目的(たとえば真善美)重視のものと、それより以前のシュリックらによる手段による充足(たとえば遊び)重視のものがある。
本論の目的は目的重視派を擁護することである。具体的には、手段重視派の論者の批判を取りあげ反論を試みる。
テイラーによる批判と、
苦しまずに書くためにー『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』解説
仕事の報告や大学の課題のレポート、卒業論文、趣味のブログや小説執筆など、ぼくたちの人生には書くという行為が欠かせません。しかし、ぼくたちは往々にして、書くということに対して苦しいと思ってしまいます。しかし、できれば、苦しい思いはせずにいたい。どうすればいいか。
今回は、その答えを教えてくれる『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』(2021,星海社,千葉 雅也 , 山内 朋樹 , 読書
一番簡単な東浩紀の誤配についての説明
今回は、東浩紀が用いる誤配という概念について説明したいと思います。
東浩紀とは(そもそも)誰か。東浩紀とは、現代日本における重要な思想家の一人です。
西洋哲学におけるこれまた重要な哲学者のジャック・デリダという人の研究をしていたり、日本のオタク文化を分析してみたり、情報社会について語ったりなど、様々な分野で活躍しています。また、ゲンロンカフェというトークスペースを作り、対談を主催しています。