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人生の意味に目的は必要である。テイラーの批判に反論する。ー人生の意味の哲学をはじめからていねいに(長門裕介,2020)を受けて
はじめに長門(2020)はその先行研究について大きく二つに分類している。それによれば、人生の意味には現在の英語圏の標準であるmetzらによる客観的に良い目的(たとえば真善美)重視のものと、それより以前のシュリックらによる手段による充足(たとえば遊び)重視のものがある。 本論の目的は目的重視派を擁護することである。具体的には、手段重視派の論者の批判を取りあげ反論を試みる。 テイラーによる批判と、ランボーの反例手段重視派であるテイラーは、良い目的が人生の意味として不適切である