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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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#夏目漱石

読書感想文(338)夏目漱石『草枕』


はしめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

超有名作家の有名な作品です。
昨年初めて読み、とても色々なことを考えさせられました。昨年読んだ中でもトップ10に入るほど面白かった作品です。

今回また読もうと思ったのは、熊本に旅行することになったからです。
旅程に「草枕の道」も入っているので、その前にもう一度読もうと思いました。
今ちょうど、熊本に向かっているところで

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読書感想文(215)夏目漱石『文鳥・夢十夜』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の作品を久々に読みました。

感想大部分面白かったのですが、少し読むのが疲れるところもありました。
面白かったのは「文鳥」「夢十夜」「思い出すことなど」「ケーベル先生」「変な音」「手紙」です。一番面白かったのは「手紙」です。
逆に読んでいて疲れたのが「永日小品」です。
ただ、今メモを読み返してみると、「永日小

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読書感想文(184)夏目漱石『こころ』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の後期三部作の三作目です。ついにここまでたどり着きました。
最近読んだ夏目漱石作品は全て初めて読みましたが、『こころ』だけは高校生の頃に一度読みました。
その時の記憶はそれほど強くありませんが、「両親と私」いる?などと思ったのは覚えています。しかし、それほど熱中しなかったような気がしています。
久しぶりに読み

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読書感想文(183)新潮社編『文豪ナビ 夏目漱石』(齋藤孝、三浦しをん、北村薫、島内景二、井上明久、藪野健)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の小説ではなく、解説書のようなものです。
高校生ぶりに読む『こころ』に先立って、何かヒントになるようなことが書かれているかなと思って手に取りました。

感想面白かったです。
引用の他、10分で読める要約などもあるのですが、「そうそうあったあった」と思うものもあれば、「そんなこと考えてなかった!」というものもあ

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読書感想文(182)夏目漱石『行人』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の後期三部作の第二作目です。

感想面白かったです。
特にいいなと思ったのは、最後の「塵労」の章です。その冒頭部がとても気に入りました。

特に最後の一文がいいなと思いました。
逆に言えば、呼吸をする度に春の匂が脈の中に流れ込む快よさを忘れてしまうと、それは老いた証です。
いつまでも春を感じられる若さを持って

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読書感想文(181)夏目漱石『彼岸過迄』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の後期三部作の一作目です。
先日から夏目漱石の作品を続けて読んでいます。

感想面白かったですが、正直に言えば他の作品よりは楽しめなかったかなと思います。
ただ短い節に分かれているので、読みやすかったです。
読んだ印象としては『吾輩は猫である』に近かったのですが、『猫』よりも読みやすくて楽しめる部分が多かった

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読書感想文(180)夏目漱石『門』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の前期三部作の三作目です。

感想面白かったです。
この作品を簡単にまとめると、社畜兼愛妻家の話です。そして世間に後ろ暗い事があることによって、生きづらさを感じています。
終盤、盛り上がってきた後に思っていたよりあっさり終わってびっくりしたのですが、Wikipediaによると、どうも作者の体調不良が原因のよう

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読書感想文(179)夏目漱石『それから』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石前期三部作の二作目です。
面白かった上にかなり読みやすかったので、あっという間に読み終わりました。

尚、今回は本書の他、『三四郎』や『こころ』のネタバレもある程度あるのでご注意下さい。

感想とても面白かったです。
ストーリーでいえば今まで読んだ漱石作品の中で一番良かったかもしれません。
一番色々と考えたの

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読書感想文(178)夏目漱石『三四郎』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石の前期三部作の一作品目です。

感想面白かったです。特に後半が面白かったです。
序盤は三四郎と美禰子さんの出会いのシーンも印象的でした。昔、大学の先生が美禰子さんの落とした白い花の意味を話していた記憶があるのですが、詳しく覚えていません。また論文なども漁ってみたいです。
全体的な感想として一つ不満があるとすれ

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読書感想文(177)夏目漱石『吾輩は猫である』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は夏目漱石のデビュー作です。
「吾輩は猫である。名前はまだない」という冒頭はあまりにも有名です。
この夏は夏目漱石作品をたくさん読むぞ〜ということで、読みました。

感想面白かったです。が、長かったです笑。
最終話でヴァイオリンを買う話が長い長いと言われていますが、そこにメタさを感じるくらい長かったです。
冗長、という

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読書感想文(174)夏目漱石『坊っちゃん』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」という書き出しも有名な作品です。
夏目漱石の作品は高校生の頃に『こころ』を読んで以来、ずっと読んできませんでした。しかし、数学者・岡潔が夏目漱石の良さについて書いていたこと、最近知り合った人が卒業論文で『草枕』を扱ったと聞いたこと、松尾芭蕉『奥のほそ道』や島崎藤村「小諸

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読書感想文(163)夏目漱石『草枕』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は超有名な作品です。
夏目漱石の作品は高校生の頃に『こころ』を読んだきりです。
『坊っちゃん』も読んだことがありません。
そんな私が今回『草枕』を読もうと思ったのは、まず『春宵十話』の著者である岡潔が夏目漱石の良さを書いていたこと(そしてその指摘がグサリと刺さりました)、最近知り合った人が大学の卒論を夏目漱石で書いてい

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