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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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2021年12月の記事一覧

読書感想文(109)『フェルマーの最終定理』(サイモン・シン著、青木薫訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はタイトルそのものが世界的に有名、そして本も恐らく有名です。
先日『数学する人生』(岡潔著、森本真生編)を読み、数学にもっと触れたいと思ってこの本を読むことにしました。
尤も、『数学する人生』はいわゆる文系よりの内容でしたが……。

ちなみにこの本は今年丁度150冊目に当たります。
「本を150冊読む」という今年の目標

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読書感想文(108)金子みすゞ『金子みすゞ童謡全集③ 空の母さま・上』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は金子みすゞ全集の第3巻です。
短い童謡が沢山入っているので、少しずつ読み進めました。

感想今回も素敵な詩がたくさんありました。
いくつか紹介したいと思います。

これは他の所でも見たことがあるので、恐らく有名な詩だと思います。
説明不要かもしれませんが、一応自分の言葉で解釈してみます。
この詩は、誰かの為に頑張って

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読書感想文(107)星新一『未来いそっぷ』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は星新一のショートショートです。
この本には全部で33篇収められています。
タイトルにもある「いそっぷ」物語が星新一らしい改変を加えられているものが7篇あります。

感想今回も思っていた通り面白かったのですが、この本の特徴はやっぱりいそっぷ物語の改変でしょう。
しかも面白いのが、1作目の「アリとキリギリス」の後にこんな

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読書感想文(106)湊かなえ『Nのために』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは先日読んだ『告白』の作者・湊かなえの作品です。
『告白』を読んだ後に友人がオススメしてくれたので早速読んでみました。

感想この本を紹介してもらった時にも確かちらっと聞いた気がしますが、『告白』と同じように徐々に真相が明らかになっていく構成でした。この形式は作者の得意な手法なのかもしれません。
登場人物達それ

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読書感想文(105)島本理生『大きな熊が来る前に、おやすみ。』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは『ファーストラヴ』や『ナラタージュ』の作者・島本理生の短編集です。
『ファーストラヴ』は結構最近映画化していたので特に有名かもしれませんが、実は原作も映画も未履修です。
『ナラタージュ』は以前友人に中河与一『天の夕顔』をオススメしたところ、『ナラタージュ』っぽいという事でオススメしてもらって読み返しました。

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読書感想文(104)瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は現在映画をやっている有名な作品です。本屋大賞も受賞していますし、知っている方も多いのではないでしょうか?
映画はもうすぐ公開から2ヶ月になるので、そろそろ終わりかもしれません。

この本は結構前に買ったのですが、ずっと積読になっていました。
その後読書会でも紹介され、読まないとなーと思っていましたが、やっと読みました

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読書感想文(103)『雪のひとひら』(ポール・ギャリコ作、矢川澄子訳)

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだ『雪のひとひら』は、原題「Snowflake」です。
「ひとひら」というやさしい言葉に翻訳されていて、素敵だなと思います。
この本を読んだのは、「そういえば冬っぽい本を読んでないなー」と思ったからです。
去年の冬には江國香織『つめたいよるに』を読みました。
今年の夏にはフランソワーズ・サガン『悲しみよこんにちは』

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読書感想文(102)木皿泉『さざなみのよる』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだ本は、ちょうど約1年前にnoteで色んな人がオススメしていたので知りました。
そしてやっと手に取った、という感じです。
今読もうと思った理由は大して無く、最近少し読書量が少ないからリハビリがてら短い作品を、ということで選びました。

感想この作品の全体的な感想としては、一人の人間が死ぬ時、思っていた以上に色んな人

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読書感想文(101)湊かなえ『告白』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回読んだのは湊かなえさんのデビュー作です。
この本を読んだきっかけは、最近知り合った人にオススメされたことです。
また少し前に他の人がサイン本を見せてくれたり、エッセイをオススメしてくれたりと、湊かなえ作品との縁が計三つもあったので読みました。

ちなみに湊かなえ作品は初めて読みます。

感想第一章を読んでいる時から、か

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読書感想文(100)岡潔著、森田真生編『数学する人生』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

遂に読書感想文が100本目です。
記念すべき100本目に選ばれたのは『数学する人生』です。
選んだ理由は数学に触れたかったからです。結局、数学ではなくバリバリ文系の内容でしたが、日本最大の数学者がこれほど日本文化・文学を重要視していることに驚きました。

今回は書きたいことが多すぎて、どこを取り上げようか迷っています。

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