空と木

あおぞら木工舎と言う屋号の小さな木工房をやってます。もの作りの悲喜こもごも、ご紹介して…

空と木

あおぞら木工舎と言う屋号の小さな木工房をやってます。もの作りの悲喜こもごも、ご紹介していけたらと思います。

最近の記事

直角を計るなんて簡単…でもない話。

DIY初心者向けのお話ですかね。 でも、他ではあんまり見かけないので。 板の様な平面的なものは、差し金で充分だと思うのですが、角材のような立体的な物の直角(矩:「かね」とも言います)を計ろうとすると、差し金だと色々と面倒な事になります。 「えっ… どうして???」 と思われますか? 「今まで、全然問題無かったんだけど。」 という方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は、運が良かったのか、無意識に問題を避けていたのかどちらかでしょう。 自分が木工を始めた日が浅

    • 「差し金」は、叩いて直す。

      精度が必要な定規をトンカチで、ひっぱたいて直すなんて… 乱暴と言えば乱暴な話しです。 でも、まぁ、精度が不足していれば直すしかない訳で。 諸行無常… 世の中にある物は全て変化する訳で、定規もご多分には漏れないって事ですね。 経年変化や使用環境のストレスによって狂いが生じた場合、道具の世界では、おおよそ2つの考え方があって 狂ったので直す → 修正し易い様に工夫してある。 狂わないように頑丈に作る → 修正不能なので、狂ったら使い捨て 傾向として、日本の道具は1が

      • 風車作り、新旧比較

        ここしばらく、お客様から初代の「かぜしらす・木の風車」のご注文にかかりきりでした。 一度に5台! なかなか、こんな注文は頂けないですね。 お世話になった方々へのプレゼントにするんだとか… 有難いことです。 この形の風車を初めて作ったのは、3年前の8月頃。 クラフトコンペへの応募がきっかけでした。 それまでに作っていた物では力不足を感じていたので、以前から温めていたアイデアを形にして応募したところ、有難いことに入選となりました。 その当時は、形にするのがやっとで細かい加

        • 想い出を仕舞う箱

          弊工房の作品の中に、「多段の筆箱」というのがあります。 当方としては、ボールペンや万年筆などの筆記具を仕舞う箱を想定して作ったものですが、お買い上げいただいたお客様から伝え聞いた範囲では、想定とは違う使い方をされている方が多いように感じます。 もう、1年半ほど前の話になりますが、あるお客様からは「自分の大切にしてきたものを次の世代に引き継ぎたい」という想いから、ご購入に至ったというお話をお聞きしました。 とても光栄に感じる出来事ではありましたが、反面、あくまで筆記具や画材

        直角を計るなんて簡単…でもない話。

        マガジン

        • 作品いろいろ
          12本

        記事

          お客様の声を形にしてみる。

          木の風車は弊工房の定番の作品群です。これまでも色々な形の風車を作ってきましたが、「こういうのが欲しい」っていう、具体的な要望を聞く事はあまりありませんでした。 理由は簡単で、じっくり見て貰う場が無かったから。(…だと思う) 個人的には、ネットで見て貰うより実物の方が良い(自画自賛(笑))と思っているので、作品を展示するスペースは大事だと思っています。 そんな事もあって、先日、ご縁があって、知人の経営?する飲食店で、展示してもらう事が出来ました。 ついでに、名刺入れも。

          お客様の声を形にしてみる。

          ふたご座流星群を見に行ってきました。

          …といっても何時もの夜の散歩ですけど。 今年は例年より好条件という事で期待していたんですが、生憎のお天気。 去年は、1時間ちょっとの散歩で10個以上の流れ星が見えたんですが、今年は… 窓から外を見たら星が出ていたので、何時ものように着込んで(といっても今日はそんなに寒くない)出かけることにしました。 家を出て空を見上げると、全天の1/3位でふたご座の周辺が薄曇り、後は全然ダメって感じでした。 薄曇りとは言ってもプレアデス星団(すばる)が見えていたので、明るいのが飛べば十

          ふたご座流星群を見に行ってきました。

          バンドソーを買いました。

          今まで使っていたDELTA(28-206JP)のバンドソーが不調続きで力不足も感じていたので、この際だから思い切って新調する事にしました。…といっても中古ですけど。 新品は高いですから。 お付き合いのある機械屋さんに聞いたら、中古品でも現行モデルだそうです。 …って言うか、相当昔から全然モデルチェンジしてないらしい。 世間一般からは考えられないですよね。 木工機械(国産の)ってこういうのが多いです。完成されてるって言えばそうなのかもしれないけど(いや、そんなことないね)

          バンドソーを買いました。

          騙された! こんなのありか!

          誰に? CADに。(同じ場所の寸法表示が違ってる) ここのところ、製作にCADは手放せないツールになっていました。 3Dモデルで形状を確認して2Dの図面を作成し、それに従って加工するという手順です。 3Dモデルで部材の取り合いとかを確認できるので、確実にミスは減ったと思います。 …というか、もう、CAD無しでは「ミスの鬼」状態になって製作どころじゃなくなる可能性大。(笑) CAD使ってたって間違うんだから。 加齢&鬱気味の頭では間違うなって言う方が無理ってもんです。

          騙された! こんなのありか!

          始めて個展なるものをやってみた感想

          正確には親子展なんですが… ひょんなことから個展なんていう大それたものをやる事になったのですが、とてもいい経験になりました。 ちょっと前まではそんなこと、露ほども考えていなかったんですが、あるギャラリーのオーナーと知り合って、「ぜひ使って!格安にするから」って言われて、どうしようかなぁ…って悩んだんです。 お話を頂いたのが5月、開催時期は出来れば9月、遅くとも10月ということだったので、準備期間が全然無い。 「どうしようかなぁ…」 1週間位、悩んで色々な人に意見を聞

          始めて個展なるものをやってみた感想

          バークランプを復活させる

          バークランプ… DIYを嗜む皆さまなら、おなじみの道具かなと思います。 ホームセンターで、見かけ以上に安い値段で売られていますね。 確か、15cmのサイズで300円位だったと思います。もちろん、製造元によっていろいろなんでしょうけど。 …で、このクランプ、安かろう悪かろうって感じで暫く使ってると圧縮力が無くなって使い物にならなくなるケースが多かったんです。 まぁ、安いから仕方ないかって思っていたんです。 なので、何かのついでにダメになった分を買い足すという事を繰り返してい

          バークランプを復活させる

          やっぱり逆目で苦労する。

          今、お客様からの注文で水楢の板を削っています。 しばらく前に荒取りをして、外気に馴染ませておいたものです。 そうしないと、後で反ってしまったりして悲しい想いをしますから。 この板、しばらく前に高山の材木屋さんから購入した北海道産のミズナラです。 随分と賑やかな木目の板だなぁと思います。 はっきりした柾目の木目に縮と虎斑。 ※ 波のように色の濃淡が現れているのが縮です。楓や栃に良く表れる杢です。 実は国産の楢を扱ったのはこれが初めてで、一般的な国産材ってこういうものな

          やっぱり逆目で苦労する。

          額縁を作る

          …のですが、そのものの話では無くて、クランプを工夫したっていう話。 A3、A4の額縁を計8個ほど頼まれました。 「はいよっ!」って感じで受けたのは良いんですが、加工そのものは良いんだけど、クランプが無い。 クランプっていうのは、材料に接着剤を塗って貼り付ける時に、部材を固定しつつ圧力を掛けて接着の強度を増すために使う道具です。 額縁の様な製品の場合、一方向に締め付ける普通のクランクでは均等に圧力を掛けられないので、ベルトクランプやフレームクランプで締め付けることが普通

          額縁を作る

          評価が難しい

          先日、とある機械を購入しました。どんな機械かというと、 小型の丸ノコ盤です。proxxonのNo.28070という機械です。 DIY向けの機械で、少なくともプロがガシガシ使う物ではない。 「なんでそんなの買ったの?」って言われそうですが、弊工房では、小さな部材を切断する事が多いので、大亀だと恐いから。(笑) 直径305mmの鋸刃のチップソーがシュイーンというジェット機のような音を発しながら猛スピードで回転しているのの1cm横に指を置くって、結構、怖くないですか? ※誘導モー

          評価が難しい

          「風車の形をしたアロマディフューザ」を販売します。

          ご覧頂きありがとうございます。 おまたせしました。(…ってか、待っていた方いらっしゃったでしょうか?) 先日、お知らせしたとおり、風車型のアロマディフューザを販売します。なお、今回は使用感のアンケートをお願いするお礼として特別価格でご提供します。 販売はIICHI、creemaで行います。ご興味のある方はご覧になってください。 ちょっと変わった形ですが、ちゃんと風に反応して回ります。 流石に、沢山の翼のあるものよりは反応は悪いですが、それでもちょっとした風には十分反応

          「風車の形をしたアロマディフューザ」を販売します。

          アロマディフューザの使用感

          先日、風車型のアロマディフューザを作ってみたお話をしましたが、実際、自宅で使ってみた感想をお伝えしたいと思います。 アロマオイルは2種類。 1つ目は檜の精油、2つ目は柑橘系の香り(sweet orangeって書いてある)ものです。 一番、気になったのはどの程度の香りの拡散力有るのかという事ですが、檜の場合、香りが控えめなのであまり感じることが出来ませんでした。…っていうか、数滴垂らしたぐらいだったので、もっとタンクにドバドバとオイルを入れてやらないといけなかったのかも知れ

          アロマディフューザの使用感

          作品の送り方に一工夫

          作り貯めていた風車、「かぜしらす・木の風車」の一つをお客様に発送しました。 見ての通りの華奢な作り(とはいっても見かけほど脆くはありません。テーブルから落としたことも数回ありますが、無事でした。)なので、輸送中に破損しないか何時も心配です。 そんな事もあって、緩衝材は工夫しています。市販の緩衝材にも色々なものが有りますが、弊工房で使っているのは、ずばり「鉋屑」です。 屑とは言っても加工中に出たゴミではなく、それ用に新たに削って作ったものです。 制作途中で出た鉋屑は薄す

          作品の送り方に一工夫