空と木  =木工屋=

あおぞら木工舎と言う屋号の小さな木工房をやってます。もの作りの悲喜こもごも、ご紹介して…

空と木  =木工屋=

あおぞら木工舎と言う屋号の小さな木工房をやってます。もの作りの悲喜こもごも、ご紹介していけたらと思います。

最近の記事

小さな部材を安全で正確に加工するには…

ルータ(トリマ)テーブルという工具があります。(冒頭の写真) ルータもしくはトリマという電動工具を座卓のような小さなテーブルの天板の裏面にひっくり返して取り付けたような道具で、木工屋さんにはおなじみの工具です。 今回は、これを使って小さな部材をどうやって加工するかっていうお話。 ルータやトリマは、部材の角の部分を丸く(面を取ると言います)したり、溝を掘ったりするのに使うのですが、とても便利な反面、使い方によっては非常に危険な工具なんです。 ちなみにルータもトリマも基本

    • アロマディフューザーを改良する

      注:ここで紹介しているものは未塗装です。正式にはオイルまたはガラス塗装を施す予定です。 HMJ2024で「一枚羽根風車のアロマディフューザー」が割と評判が良かったので、気になっていたところを改良することにしました。 何を変更したかというと… 強めの風で回転翼の先端が支柱に触れることが有ったので、支柱の位置をずらす。 風の感度を上げるために、回転翼の角度を調整。 尾翼の形を角ばったものから丸みをつける。 尾翼が本体から外れてしまったことがあるため、そのような事が無い

      • 組めない…(笑)

        せっかく作った部材を組み立てようとしたら… できなかったお話。 まぁ、そんな事もあります。…ってか、有っちゃ困るんですけどね。 問題になったのは卓袱台の天板下の幕板(側板)と呼ばれる部分。 最初に作ったときは、冒頭の写真の部分をあられ組にしていました。 あられ組っていうのは、お酒などの升でよく見かける組み方で、側面の板の 端面を四角く交互に切り欠いて、組み合わせているのをご覧になったことが あるのではないかと思います。 …で、今回はこの部分を蟻組に変更したんです。 蟻

        • こんなに書いてたのね…(笑)

          noteに投稿を始めたのが2021年の1月。 販促のつもりで始めたんですけど、記事の内容はバラバラ…。 販促なんてどっかに行っちゃってますね。(笑) SNSには苦手意識があるので、インスタもFacebookもXもやってないのに、noteは細々ですが続いています。 それなりに記事を書くには時間も手間もかかる訳ですけど、文章を書くのは好きな方なので続いてるんでしょうね。面白いかどうかは別ですけど… 営業的にはどうなんだろうか…。 実は、あんまり考えてない。☜ ダメっすよ

        小さな部材を安全で正確に加工するには…

        マガジン

        • 作品いろいろ
          12本

        記事

          第20回非戦の想像力展に出展します。

          HMJが終わったばかりで一休みしたいところなんですが、地元で開催されるイベントに知人からのお誘いで出展(店じゃない)します。 20回目という事で、地元では歴史のある展示会だと思いますが、自分が出展するのは今回が初めてです。 HMJやら、なんやら色々やることがあって新作を作っている時間が無かったので、今回は発表済みのものの中から展示したいと思っています。 …なので、自分のじゃなくで一緒に出展される作家さんの作品を見に来ていただけると嬉しいです。(笑) … 想像力って大切

          第20回非戦の想像力展に出展します。

          HMJ2024が終わりました。

          弊工房のブースにお立ち寄りいただきましたお客様、そしてなにより作品をご購入いただきましたお客様、本当にありがとうございました。 何しろ独立して3年の若輩者(おっさんなので、こういう言い方が良いのか分かりませんが)ですし、初めての試みだったので時間ばかりを浪費してやるべき事が出来ていなかったと大変反省しています。 お客様への不手際について、改めてお詫び申し上げます。 出展者リストでは、多段の筆箱なども紹介していたのですが、直前でちょっとした不具合が見つかってしまい、修正する

          HMJ2024が終わりました。

          鉄工用のエンドミルを穴あけに使う

          曲面や斜面に正確な穴あけをしたいのなら、お勧めの方法。 こんな記事を読んで面白いと思う人は、マニアな人だけだとは思いますが… 穴あけにドリルという刃物を使う事をご存知の方は多いと思います。 ドリルと一見して見分けがつかないような形をした刃物に エンドミルというのがあります。 エンドミルという呼び方は金属を加工する刃物に使われる呼称で、 ほぼ、同一の形状をした木工用の刃物はビットと呼ばれています。 呼び方一つでもメンドクさいですよね。 ドリルとエンドミル(ビット)の違

          鉄工用のエンドミルを穴あけに使う

          作品のデザインをひねり出す…

          どんなものを作るにしろ、デザインの良し悪しは非常に大切です。 そんなことはわざわざ言うまでもないですね。 作家の皆さん、どんな方法を使われてるんでしょうか? ビジネスであれば、ブレーンストーミングとか、KJ法とか(サラリーマン時代に研修でよくやる…)といった手法があると思いますが、クラフト作品のデザインには、こういった手法は使いづらいです。 大体は、なんとなく頭に浮かぶのを待つっていうやり方なんじゃなかろうか。 かく言う私も、何か特別なことをしている訳ではなく、ふと、

          作品のデザインをひねり出す…

          HandMade in Japan fes 2024に出店します。

          今回は見学だけして次回の出店を予定していたんですが、当初、予定していたクラフトフェアに落選😿してしまったため、「えぇい、儘よっ」と、勢いで応募してしまった。 「こちらも落選したら、立ち直れんなぁ…」 と思っていましたが、無事、出店が決まりました。 木工関係は応募が少なかった? …っていう雰囲気のメールが届いていたんですが、どうだったんでしょうか? 2日間で、延べ3000店ですからねぇ… …という訳で、7月20日(土)、21日(日)の2日間、東京ビッグサイトで風車や筆

          HandMade in Japan fes 2024に出店します。

          作品の個人評価...

          モノづくりを生業にされている方って多くいらっしゃると思いますが、「この作品を作ったのは私です」と一人称で答えられる人って、割合からすると少数派ではないだろうかと思います。 まぁ、そんなことはどうでもいいのですが… そういう、一人称(に近い人も含めて)でモノづくりをされている方たちって自分の作品をどう見ているんでしょうか? 有体に言って、 「自分の作品、好きですか? それとも嫌いですか?」 嫌いっていう人は少ないだろうとは思いますが、 1.「何だかよくわからない。あ

          作品の個人評価...

          ガジェット(温湿度計)を自作する

          おおよそ木工とは関係のない分野と思われるが、故あって温湿度(ついでに気圧も)を測って記録する装置を自作しています。 温湿度センサを2チャンネル、内臓の時計とマイクロSDカードスロットに小型の液晶モニタを付けて、小型のマイコンボードで制御するものです。 原型は、3年位前に作ったのですが、調子が悪くて放置していました。 途中でセンサとの通信がおかしくなって、データが化けてしまう現象が頻発し、 「所詮は自作した装置の信頼性なんてなんてこんなもの…」 と諦めていたんです。

          ガジェット(温湿度計)を自作する

          タイトルは刺激的ですが、真面目な本らしい。

          何のきっかけかわかりませんが、たまたまブラウザの広告に出てきたので 「お!」 っと思って、クリック、アマゾンの書評とサンプルを斜め読みした後、地元の書店に走りましたが、 売ってなかった…. 残念。(明日、大きな書店で再チャレンジします。) こりゃ、面白そうだ。 これまで、今の世の中の生きづらさをどう捉えたらいいのかっていうことを自分なりに考えてきたんですが、 「進化生物学… こういうアプローチがあったんだ!」 目からウロコです。 長いこと、生きづらさを抱えた子

          タイトルは刺激的ですが、真面目な本らしい。

          初輸出・顛末記③終

          パリ・オリンピック、終わりましたね。 スポーツ観戦はしない方なので、ネットの記事をちらほら読むくらいでしたが、アウェーの大会でのメダル獲得数は過去最多とのこと。 たいしたもんだ。 選手の皆さん、お疲れさまでした。 それはそうと、②からの続き。 日本とフランスってどのくらいの距離があるんですかね? いまは、ロシア上空を他国の航空機が飛べないので、大幅に迂回した航路になってるはずですから、距離もかなり伸びてるんでしょうね。 結局、荷物は3月28日に帰ってきました。フランス

          初輸出・顛末記③終

          初輸出・顛末記②

          ①からの続き。 EMSで送った貨物も、ゆうパックなどと同じように追跡が出来ます。 やり方も全く同じで、以下のページからインボイスに記載された追跡番号を入力すれば、貨物の状況が確認できます。 国際郵便物も同じページで検索できるなんて、ちょっと感動…(笑) 国内の宅配と違って税関を通ったり色々と関門があるので見ていると結構面白い。 発送は3/4。その日の夜に地域の拠点の郵便局に集められています。 翌々日に国際交換局に到着。国際交換局っていうのは通関を行う郵便局のことで

          初輸出・顛末記②

          初輸出、顛末記①

          顛末…なんて書くんだから、もろに失敗したお話です。 これまで、輸出どころか海外通販(輸入)すらした事の無かった人間が、いきなり越境EC(もどき)して、痛い目(ちょっとだけ、かな?)にあったお話です。 それでは… 海外と日本の2拠点(なのかな?)で活動されているお客様からのご依頼で、風車を何点かフランスに発送する事になりました。 宅配も国内であれば、伝票を書いて業者に引き渡すだけなので、どうという事は無いですよね。 日本の宅配業者は優秀(後々で思い知った。)なので、お任

          初輸出、顛末記①

          直角を計るなんて簡単…でもない話。

          DIY初心者向けのお話ですかね。 でも、他ではあんまり見かけないので。 板の様な平面的なものは、差し金で充分だと思うのですが、角材のような立体的な物の直角(矩:「かね」とも言います)を計ろうとすると、差し金だと色々と面倒な事になります。 「えっ… どうして???」 と思われますか? 「今まで、全然問題無かったんだけど。」 という方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は、運が良かったのか、無意識に問題を避けていたのかどちらかでしょう。 自分が木工を始めた日が浅

          直角を計るなんて簡単…でもない話。