直角を計るなんて簡単…でもない話。
DIY初心者向けのお話ですかね。
でも、他ではあんまり見かけないので。
板の様な平面的なものは、差し金で充分だと思うのですが、角材のような立体的な物の直角(矩:「かね」とも言います)を計ろうとすると、差し金だと色々と面倒な事になります。
「えっ… どうして???」
と思われますか?
「今まで、全然問題無かったんだけど。」
という方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は、運が良かったのか、無意識に問題を避けていたのかどちらかでしょう。
自分が木工を始めた日が浅かった頃、ホゾの胴付きがぴったりくっつかなかったり、直角に仕上げた筈の角材が、後で調べたら全然狂っていたりといった、現象に悩まされることが良く有りました。
ある時は精度が出ているのに、暫く経ってから測り直したら全然くるっていたり…
「なんなん? 誰か嘘ついてない?」
とか、
「いよいよ、俺もダメか…」
と落ち込んだり。
定規を疑った事もありました。
でも、まぁ、結局そういう事じゃなくて、定規の使い方に問題があったんです。
例えば、次の例。角材の2面の直角をスコヤで計っています。
ちなみにスコヤっていうのは直角定規の事で、こんなやつ。
妻手側と長手側で厚みが違っています。これが大切。
同じ部分を差し金で計ったところ。隙間は空いていますが、空き方はかなり違っていると思います。
決して差し金が狂っている訳じゃありません。どう計っていたのかというと、
こんな感じで差し金を傾けて計っていました。こういう使い方をすると、2面がどんな角度になっていても、差し金が密着してしまうため、隙間は無くなります。→ 直角が出ていると誤解。
当然と言えば当然なんですが、DIY初心者の頃って、技術がついて行っていないので「身の回りのすべてが当てにならない病」にハマっています。
なので、
隙間が空いている → 加工ミス?
だったり、
隙間が空いている → 勘違い?
だったり、
隙間が空いている → 材料の変形?
だったりと、何が原因でそうなっているのか検討しなければいけない要素が多すぎる。
なので、
「わけわからん…」
ってなりがちなんですよね。 …って自分はそうでした。
定規は基準なんだから間違ってる訳ない、って思い込みも持ちがちです。なので、気付く迄に時間がかかりました。
差し金を使うのなら、こんな感じで材料の面に垂直に当ててやる必要があります。でも、厚みが無いので不安定ですよね。
気を付けているつもりでも、急いでいたり、ボンヤリしていたり、注意力が散漫に(…なってちゃイカンのですが)なってたりすると、
「オッケー!」
ってしてしまいがちです。
なので、こういった場所では差し金は使わない方が無難です。
(自分は使いません。)
どうするかというと、先ほどのスコヤを使います。
ちょっと考えて貰えれば分かると思いますが、論より証拠で、やってみれば、より、納得して頂けると思います。
精度が出せなくて悩んでいらっしゃる方、参考にして頂けると嬉しいです。
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