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組めない…(笑)

せっかく作った部材を組み立てようとしたら… できなかったお話。

まぁ、そんな事もあります。…ってか、有っちゃ困るんですけどね。

問題になったのは卓袱台の天板下の幕板(側板)と呼ばれる部分。
最初に作ったときは、冒頭の写真の部分をあられ組にしていました。

あられ組っていうのは、お酒などの升でよく見かける組み方で、側面の板の
端面を四角く交互に切り欠いて、組み合わせているのをご覧になったことが
あるのではないかと思います。

…で、今回はこの部分を蟻組に変更したんです。
蟻組っていうのは、あられ組の切り欠きの角度を直角から八の字型に変えて強度を上げる手法です。意匠的な意味合いもあったりします。

で、なぜ、変更したかっていうと、

裏から見た図。矢印の方向に力が働く。点線で囲った部分が今回の蟻組の変更点。

折り畳んだ脚を開いて立てたとき、さらに外側に開き過ぎないように側面の側板が支えるのですが、矢印の方向に結構大きな力が働くので、その力に構造で対抗できるようにしたかったためです。

あられ組だと接着剤だけで持たせてるので、ちょっと不安だったんですよね。
試作品を使ってみた感じでは、あられ組でも大丈夫そうでしたが、想定外という事もありますから、なるべく安全率を稼ぐって意味でも。

まぁ、そこまでは良かったんですが、蟻組は冒頭の写真の様に、一方向から差し込むようにしか組む事が出来ません。

それに対して、真ん中の2枚の幕板は、写真手前から写真奥(天板に接触する方向)に差し込むことしかできません。

そして真ん中の幕板と側板はお互いが脚の倒れ止めとなる跳ね板(…という名前なのかは分かりません)で繋がっているので、結局、どうやっても組む事が出来ないことになります。

何を言ってるのかさっぱり分からないと思いますが…

ちゃぶ台って構造が複雑で板が交差する部分が複数あるのですが、組み立ては一気に行う必要があるので、その点を意識していないとまずいんですよね。

斜めにして少しずつ叩き込むことも考えましたが、ほぼ確実にほぞが割れると思われるので、これも無理。

どうすんべ…

しばらく腕組んで考えました。

やっぱり、あられ組で作り直し…
 ☞ いやいや、そんな時間ないし。(ごめんなさいって言う手はありますけど)

ほぞが割れるの覚悟でチャレンジしてみるか?
 ☞ そうやってチャレンジして泣きを見た事、幾度となくあり…

なんか別の工夫で逃げる
 ☞ やっぱこれですよね。今回は、真ん中の2枚の幕板の上下のほぞ(これも蟻組)を片側だけにして空間を作り、その空間を埋める実(さね)を後から叩き込んで固定する方法にしました。
 ※ これも何を言ってるのかさっぱり分からないと思います。
図を描いて説明しようかと思いましたが、面倒すぎて挫折しました。
  ごめんなさい。_o_

やってみたところ、実用十分な強度を得られたのと、組み立てに余裕が出来たので結果的には良かったと思います。なので、今後も、この構造を使っていくつもりです。

それはそうと…

トラブった時にどう逃げるか、それも実力のうちですかね。

…いや、そもそも設計ミスなんで、実力じゃない。(汗)

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