心身のすきまに沁みてくれ
20190716
最近のうれしいこと。
たくさん本を読めるようになったこと。
◯
小説は、ふわふわと映像になる。本の、その一文、そのひとことをなぞりながら、頭のなかで絵を映していくのがたのしい。こまやかな表現であればあるほど、頭のなかの絵も輪郭がくっきりとしたものになる。
今日は、露天風呂のまわりの岩に、お湯をかける描写がよかった。これだけで、なんの小説かわかったらすごい。
◯
小説じゃない本も、いろいろ読めるようになった。興味のある本を少しずつ。
週に一回、駅前の本屋さんへ行く。目星はつけているのだけど、それでも店内を一周する(絵本とかのコーナーまで見る)。
その日、気になった本をスマホでリストアップしていくと、わたしはいろんなことに興味があるんだな、と、改めて感じる。それでだいたい、2冊くらい買って帰るのが、わたしのぜいたくな楽しみ。限界フリーターのくせに、けっこうぜいたくをしている。
◯
本は、読んでしまえば、いつでも持ち歩けるってことにいまさら気づいた。
小さなことは忘れてしまうかもしれないけれど、大事なことは、そういえばあんなこと書いてあったな、というふうにいつまでも残る。小学生の時に読んだ本、手元に無くても、わたしはいまでも常に持ち歩いているのだ。
◯
紙の本が好き。
ひと昔前、電子書籍がやたら流行ったような気がする。スマホや、タブレットが普及したころのことだ。紙媒体は後退するだなんだというのが、話題になったのを覚えている。
それでも、紙はいまもまだ、ここに残ってくれている。ということは、少なからずまだ本を買う人がいるということだ。ああよかったな。本を買っていてよかった。でもいつかは、いつかは無くなってしまうんだろうか。
◯
紙、一枚一枚をめくって、どれくらい読み進めたかは本を支える手の感覚でわかって、深夜、うとうとしてきたらしおりをはさんで、カバンにしまって、また、朝の電車でめくる。
本を読んでいるとね、日々、確実に進んでいるのがわかるんだよ。
- aoiasa
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