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Pinback Button/Badge
アメリカ英語では “Button”、イギリス英語だと “Badge”——それぞれ接頭に「針式」を意味する“Pinback”が付く場合もあれば、単に “Pin”でも通じる。日本では「缶バッジ」がもっとも一般的であるが、素材にプラスチック樹脂やウッドを用いたものも稀に存在するため、本書においては、表記を「バッジ」に統一する。
それにしても、バッジが辿った軌跡は、Tシャツの辿ったそれとあまりにも似てい
Photograph Tee
一括りに「写真」(=“Photograph”)といっても、ジャーナリズムの先の報道写真か、コンシューマリズムの先のアート写真なのかで、その意味合いは大きく異なる。
「写真Tシャツ」の代名詞として語り継がれるBruce Weberといえば、Calvin Kleinの広告写真を手がけたことでその名を馳せた、生粋のファッション写真家である。
Bruce WeberとTシャツの邂逅については、イタリアの
Martin Margiela “Artisanal” Jeans
メゾンに属するデザイナーは、概して古着と距離を置く傾向にある。古着とは「過去」であり、服飾史として学ぶことはあっても、すなわちモードの流儀に反する存在であるからだ。
彼らの中で、「過去」に視線を送り、それを「未来」に変えた人物は、マルタン=マルジェラをおいて他にいない。
1988年に自身のブランドを立ち上げ、パリの喝采を順当に攫ったマルジェラは、コレクションに古着を取り入れる機会を虎視眈々と狙っ