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読書まとめ『無意識の鍛え方』→感情や行動を支配する無意識を意識せよ

『意思決定が9割よくなる 無意識の鍛え方』茂木 健一郎

一言でいうと

感情や行動を支配する無意識を意識せよ


概要

図書館の新刊リストを見ていて「無意識を鍛える、とはなんぞや?」と興味を惹かれたので、読んでみました。

人間が1日に行う選択は35,000回とも言われています。そのすべてを意識的に決定しているわけではなく、9割以上が直感で・当たり前に・自然と行っている意思決定です。その無意識を意識的に鍛えることで、意思決定の9割がよくなる、となるわけです。習慣化された行動も、無意識の決定と言えますね。

第2章での日本人の持つ「集団的無意識」への考察は興味深かったです。無意識は、個人の中だけでなく、社会・組織にも存在するという考え方です。一神教を受け容れられない、輸入しても自分たちの型に改造するなど、日本人の根底にある無意識について考察されています。とはいえ、ここは裏付けに乏しい(比較対象がない)話なので、「血液型で性格が決まる!」くらいの信憑性だと思って読んでました。

また、シャーデンフロイデやヨナ・コンプレックスなど、心理学の概念も知ることができました。人間の無意識の感情への理解を深めることで、「自分はなぜこう感じているのか?」というメタ認知がしやすくなります。先に挙げたふたつは、いずれもニーチェの思想(ルサンチマンや力への意志)と結びつけることですっきり理解できました。ニーチェ沼にハマりかけてる気がする。


本稿では、具体的な「無意識の鍛え方」を3つ紹介します。著者の茂木さんが毎朝のルーティーンでランニングをして①と③を実践しているように、これらを習慣化(無意識化)するのがよさそうです。


① 歩行禅:身体を動かす

ひたすら「無の境地」で歩くマインドフルネスです。瞑想と同じようにゆったりした呼吸を心がけて、一人で静かに歩くことに集中するのだとか。瞑想などでリラックスして何も考えない状態になると、デフォルト・モード・ネットワークが活性化され、脳内のメンテナンスが進むそうです。

私の場合は通勤で歩く時間はありますが、音楽を聴いたり周りのことを見たり仕事のことを考えたりしてしまうので、それ以外で時間を取った方がよさそうです。

実践:娘を保育園に送った帰り道でやってみます。(いつもは超早歩き)


② 落書き:右脳を使う

メモ書きにイラストの落書きを添えるアイデアです。下記のTEDで話題になったんだとか。

脳科学的には、言語情報(左脳)に頼りすぎている状態から、イラストを描くことで右脳に刺激を与えて、脳全体の活性化が期待できるそうです。グラフィックレコーディングやマインドマップにも通じるものがありますね。

実践:自宅のデスクにペンとメモ帳をセットして、すぐに落書きできる環境を整えてみます。


③ デジタル・デトックス:今ここに集中する

1日30分でもいいので、スマホやパソコンから遠ざかることが推奨されています。デジタル・デバイスは、「今ここ」への集中を阻害する強い力があります。『スマホ脳』で紹介されていた実験では、スマホを教室の外に置いた学生と、サイレントモードでポケットに入れた学生では、前者の方がテストの成績がよかったとのこと。

また、人間が情報を理解して消化するためには、一定の時間が必要と言われています。デジタル・デバイスからの情報のインプットをいったん止めて、ひとつのことにじっくりと向き合う時間を持つことが重要です。

実践:朝晩15分ずつ、スマホを手の届かないところに置いてみます。


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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。