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Mikuru.M
2021年4月2日 12:35
ナースコールで呼び出されたので、Kさんの部屋に駆けつける。十中八九なんともないのだけど、なんかあったら嫌だからとりあえず階段を駆け上がる。部屋につくとKさんはすっかり癇癪を起こしていた。あーまたか、という気持ちで正直いっぱい。とりあえず怒りを受け流す。すると今度は足が痛い、頭がくらくらする、背中が痒いの怒涛の訴えがはじまる。これも共感しつつ受け流す。次に始まる病院連れてけ、救急車呼べコールに備
2021年3月24日 12:24
たぶんまともに働けない最近の悩みといえば専ら福祉の現場で働き続けることへの焦りと葛藤だ。たぶん、私は資本主義社会の中だとまともに働けない。新卒でちょっとだけ勤めた不動産会社では、シェアハウスの管理業務を行っていたのだが、家賃の仕組みに納得が行かなかった。何故すでに富のある大家さんのために収益をあげなきゃいけなくて、経済的精神的弱者の方の入居はお断りしなきゃいけないんだろう、大家さんは(物件提供
2021年2月25日 21:53
身寄りのないおいちゃん達に寄り添うことを生業にしているので、葬儀に携わることは少なくない。この5年の間にも幾つものお別れを経験してきた。葬儀でいちばん嫌いなのは棺を閉める瞬間と、火葬場の緑のボタンを押す瞬間だ。記憶は永遠だけど、もう生身のおいちゃんの身体に会えなくなるのが辛くて、いつもその場面でつい涙が押さえきれなくなってしまう。もう相手の身体に触れられないということは、文字通り身を引き裂
2019年9月1日 23:19
豪雨明けの夜の街を散歩。雨の匂いが色濃く残っている。住宅街の真ん中でなにか小さなものがこそこそとうごめいてるのを見つけた。月明かりに照らされてよく見たそれはなんとカニだった。恐らく、大量の雨に流されて迷子になってしまったのだろう。足元で逃げ回るカニを捕まえて、私は近くの川へと連れて行った。川は増水してごうごうと唸っていた。大丈夫かな、ちゃんとお家に帰れますように。商店街の道端では、びし