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Mikuru.M
2021年2月28日 18:38
落ち込んだときに、いつも電話する東京の友人がいて、先日彼が遥々門司港まで遊びに来てくれた。「いつも電話口で泣いてるから、どんだけ悲惨な生活を送ってるのかと思って心配してたけど、めちゃくちゃ幸せそうじゃん」といって笑われた。いつもしんどいときしか連絡しなくて、ごめん。便りがないのはいい便りだと思ってくれと、心のなかで私はそっと彼に謝罪した。確かに門司港で暮らす今の私はとても幸せでかつてな
2021年2月25日 21:53
身寄りのないおいちゃん達に寄り添うことを生業にしているので、葬儀に携わることは少なくない。この5年の間にも幾つものお別れを経験してきた。葬儀でいちばん嫌いなのは棺を閉める瞬間と、火葬場の緑のボタンを押す瞬間だ。記憶は永遠だけど、もう生身のおいちゃんの身体に会えなくなるのが辛くて、いつもその場面でつい涙が押さえきれなくなってしまう。もう相手の身体に触れられないということは、文字通り身を引き裂
2021年2月24日 20:16
毎朝バス通勤する度に、前に同棲していたマンションの前を通るのが嫌だ。マンションの前には『入居者募集』の青い幟がたっていて今でも私達の部屋(だったもの)は空いているだろうか。最上階の2DK、築30年で家賃は4万のオンボロマンション。休日の夕方には西日が射し込む薄暗い部屋でふたりでごろごろするのが好きだった。いま思えばあれを幸福と呼ぶのだろう。喧嘩もたくさんしたけれども、思いだされるのは何故か楽し
2021年2月23日 18:14
昨日は着替えもせず、コンタクトも外さずに泥のように眠ってしまった。気がつけば起きたのが11:30。そこから、軽く朝ごはんを食べて、長湯に浸かったらまた睡魔に襲われて、ドライヤーで髪も乾かさずに眠りの世界へ。起きたら16:00。喪失の重みはいつだって時間差でやってくる。大好きなおいちゃんをひとり亡くしたのだから、今回もこんなものかなと思いつつつ、日がな一日何もしなかったら、自分で自分を嫌いになってし
2021年2月22日 19:03
元気じゃなくてもいい、順調じゃなくてもいい。ただ生きてさえいてくれれば。そう切に願う大切な友人が私には何人かいる。彼らの無事を思うとき私は修道女のような心持ちになる。この週末はそんな友人のうちのひとりが門司港にまで会いに来てくれた。久しぶりにあった彼の表情はかつてなく穏やかで、今は安定した時間を過ごしていることがみてとれた。彼とは10年来の付き合いである。20代の頃の私達は生きたくはないが死ぬ
2021年2月22日 09:06
トントンとシェアメイトがドアをノックする音で起きた。朝8:00、盛大なる遅刻だ。着のみ着のままで飛び出すように家をでる。何も考えずにコートを掴んででてきたけど、階段を駆け下りるとそこは春だった。駅につくと電車の発車時刻まで時間があったので、駅のトイレで歯を磨く。髪の毛はボサボサ。まるでホームレスみたいだと自嘲気味に笑う。門司港駅は国の重要文化財なのでトイレでさえ少しセンスの良さを感じられるのがせめ