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忙しいのは悲しいのと同じくらいキラい

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暇すぎて考えてしまうこと。半径0メートルの形而下学。見えるものしか見ません。
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2023年2月の記事一覧

花をプレゼントしたりりんごをおやつにすれば安く済むみたいに

職場の人が誕生日を迎えたから、その人と会う昨日はプレゼントを探し回った。かたちが残るものをあげるほどの関係性でもないから、食べ物かお酒か。お菓子はバレンタインとかぶってしまうから(相手はもらう側ではないから余計な心配なのだが)避けよう。でも結局ちょうどいい値段のものがなくてケーキにした。”逆チョコ”とは違う渡し方をするために、一輪でもお花を添えて渡すことにした。お花が好きな人と知っていて、お花をあ

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固い椅子の上で向き合ったみたいに

今日知り合いとお茶をしたお店の椅子が固かった。固いだけでなく、座面が浅くてすぐ後ろが壁だったから、ものすごく窮屈だった。そこがれっきとしたカフェではなく、イートインスペースもあるチーズケーキ屋だったからしょうがない。だがそこで結局2時間半も話してしまった。座り心地の悪さが気にならないほど溶け合うような時間だったわけではない。斜めを向いて深く座っているように感じられないか、足を広げて前を向いてはどう

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誰かを待ちながらひとりで居酒屋に居るみたいに

ガチかどうかわからない先輩からの呑みの誘いが夜にあるだけの1日。昼頃確認してみたら本当にあった。8時以降に集まることは決まって、8時前に連絡したら「8時に集まろう」と。間に合うわけもなく8時20分すぎにお店に着くと「まだ家出られてない(汗)」。向こうが忙しいのはわかっていたので、路地裏の居酒屋で想定内の待ち時間。江國香織を携えていたのでばっちこい。さらに今度行く旅行のきっぷやら宿やらが決まったので

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車いすを押して歩くと段差に気づくみたいに

昨日仕事で車いすのお客さんを少し離れたところまで送っていくことになった。いつもは割と皆さん自力で行き帰りされるのだが、その方が前来た時、道が混んでいて人にぶつかりそうで怖かったという。たしかにうちはそこそこ急な坂の途中にあって、自重を手で支えて進む人には遠く感じる場所だったのだと、今回初めて思い知った。自分も自転車で来るときはその勾配を感じているが、きつかったら足をつけば楽にすすめることからその立

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恵方巻を口いっぱいに願い事をするみたいに

美術展の予約時間が迫っていたので急いで向かったので、起きてからまともにご飯が食べられないまま夕方になってしまった。美味しそうなごはん屋さんの横を通るたび今度行くリストに追加しながら家までの道を歩く。今日は恵方巻にかぶりつくのを楽しみにしていたからなんとしても寄り道してはいけない。最寄りのスーパーで高すぎず安すぎずのもの(海老とか穴子とか卵焼きとか)を選び、腹ペコで帰宅。食欲がMAXを迎えハァハァし

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藝大卒展で名刺を置かない人の作品のほうが心に残ったみたいに

東京藝術大学の卒業・修了展を見に行った。空飛ぶこたつがネットでバズってなかったら存在さえ知らなかった程度の興味だったが、暇だったしひょっとしたら仲間が見つかるかもしれないと思って上野公園まで足を運んだ。あの辺は足を踏み入れるだけで意味のある一日になった気がして良い。

彼らにとってそこは学生生活の集大成を披露する場でもあり、学友みんなで作る催しでもあるが、やはりひとつの「市場」なのだなという感想を

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