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ママと子どもの心地いい収納

こんにちは。
インテリア本探索をしていたら、子どものいる家庭にオススメの本をみつけたので、ご紹介します。

ライフオーガナイズ、という考えを軸にして、使いやすく、心地いい部屋を作るための収納の考え方が書かれています。
作者である鈴木尚子さんの体験も交えて書かれているので、具体的で身近な例が挙がっていて分かりやすいです。

 片づけは、ママ友が遊びにくるからやるのでも、義理のお母様がいらっしゃるからやるのでもありません。この本を読んでくださっているママとそのご家族、パパとそのご家族が、毎日を安心して快適に暮らせるための手段です。家族にとって家が安心できる空間であれば、外でいざこざがあっても、家に帰ればやすらげます。ですが、片づかない部屋で、イライラしたママが仁王立ちになっていては、よけいに心がささくれてしまうでしょう。
 そして何よりも、家庭の操縦士になっているママにとって、心地よい空間になることが大切。片づいた部屋になると、もれなく時間や心のゆとりがついてきます。それは、きっとご機嫌なママを作り出してくれるはず。

ママと子どもの心地いい収納 P5

片づけの先にある家族の幸せを考えよう

重要なのは片づけられるようになることではありません。片づけを手段として、どんな目的を達成したいと思っているのかが重要です。

P36

今の自分にとって、今の家族にとって何が必要で、どうすると楽に生活できるのか?を考えて、それが達成できる仕組みを考える。
当たり前のようですが、気がつくと『片づけ』という手段が目的になっていること、ありますよね。私も結構これが当てはまって……どこに向かうのか、目的が曖昧になっているのでどうしたらいいか分からなくなることがあります。

 見えるものの整理は、見えないものの整理の練習となるのです。
 子どもの時に身についた習慣は、大人になった時にきっと役立ちます。大人になって身につける事は、経験上時間も労力も要しますから、まだ頭の柔らかいうちにしっかりと習慣化できるといいですよね。

P38

目的をはっきりさせることは、自分の生活を見直したり、時間を整理したり、情報を整理したり……と、目に見えないものを整理することにつながります。
おもちゃなどを片づけるという、目に見えるものを整理する練習を通して、目に見えないものを整理する習慣を身につけよう、と提案されています。

ただ言われた通りにやっているだけでは練習になりません。
大人からするとちょっと手間も時間もかかるけれど、子どもと一緒に整理→片づけという課程を行っていくことで、目に見えないものを整理する考え方も身についていくように思います。

自分で考えてやってみることが大切ですよね。


片づけが子どもに教えてくれる事

○自分にとって必要な事、大切にすべき物は何か?
→たくさんの情報や物の中から取捨選択する力を養います。
○どこに、どのように置いたら使い勝手が良いか?
→自分にとって心地よい環境を作り出すために考える力がつきます。
○どんな手順で行ったら効率的にゴールへ近づける事ができるか?
→これを考えるために、論理的思考や段取り力が鍛えられます。

P43

たかが片づけ、されど片づけ。
片づけに限らず、家事の大半ってこういう力が求められますよね。
改めて取捨選択する力や論理的思考を養おう!と考えるとハードルが高くなりますが、生活の中で育んでいけるなら一石二鳥。
しかも、一度身につけば他の場面でも使うようになって、ますますしっかりと身についていきます。

これもまた、言われたことをそのままやっているだけでは身につきません。
やっぱり大人にとっては手間も時間もかかりますが、一緒に考えてみる、一緒にやってみる、という時間を作ることが第一歩だと思います。

自分との約束を守れる事が大切な一歩

 家族なんだから適当でいいんじゃない?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一緒に暮らすからには、お互いが気持ちよく生活するためのルールが必要になります。
(中略)
 もちろん、お子さんにも価値観がありますから、無理矢理捨ててしまいなさいということではありません。親として毅然とした態度で、場所や時間は有限であることを教えてあげてほしいと思います。そして、家庭には皆んなで気持ちよく生活するための約束が必要だということをいっかりと教え、家族がうまくいくための努力が必要なことを伝えてあげてほしいと思います。家族間で配慮がある家庭は、外に出てからも周囲に気持ちよい接し方ができると思います。

P50~

これはもう、本当に、心から同感です。

別に厳しくしなくてはいけない、ということではありません。
子どもは、場所にしろ時間にしろ、限りがあるのだということを知りません。それを実体験として味わう機会が少ないからです。
子どもが知らないことは教えてあげなければ、子ども自身の判断もできるようにはなりません。

そして、一番身近な家族に対しては遠慮がなくなりがちです。
それはそれで大切な関係性だとは思いますが、あくまで、自分とは別の存在であること。家族であっても、思いやったり尊重したりする気持ちは必要であること。
当たり前のこととして、子どものうちから知っておいてほしいなと思います。

まずは片づけいやすい仕組みを作る事

 まずは、お子さんにとって片づけやすい仕組み作りをする事。そして、仕組みができた後に、定期的にどう管理するかルールを考える事なのです。
(中略)
 何がうまくいかない妨げになっているのか?うまくいっている事は何か?これらを確認しつつ、この工程をお子さんの成長に合わせながら、「出しやすく・戻しやすい」仕組みを作り、「意外と片づけって得意かも?」と思わせる事。ここまでがママの仕事。

P61~

作者の鈴木さんもおっしゃっていますが、大人のやりやすさと、子どものやりやすさって違うんです。
大人の感覚だけで仕組みを作ってもうまくいかないのはそのため。
子どもの様子を観察して、子どもにとっての片づけやすい仕組みを作るのが大切です。

兄弟がいるご家庭だと、子どもによってやりやすさが違う、という点も大切かと思います。
兄弟とはいえ、それぞれ得意・不得意があります。
この本に出てくる鈴木さんの二人のお子さんも、それぞれ個性があって、得意・不得意が違います。それに合わせた収納や整理をしていて、「さすが!」と感動しました。

片づけられる、三つのポイント

Point1 子どもが片付けられる量である事
Point2 片づける場所が決まっている事
Point3 子どもにとって片づけの方法が難しくない事

P6

片づけられる量の目安として、ママが手伝って5分とかからない量、とされています。

子どもの集中力は長く続きません。
楽しくないことはなおさら、別のことに意識が向きやすく集中力が途切れやすくなります。
ささっと片づけられる、ということが分かっていれば、「まあ、やってみようかな」と気持ちが動きやすくもなります。ハードルは低い方がいいです。

この他にも、おもちゃなどの分類の仕方や、実際のお片づけのBEFORE→AFTERが紹介されています。
論理的に説明されているので、子どものもの以外の片づけにも応用できると思います。


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