『暮らしは今日も実験です』
こんばんは。
今日は大好きな本多さおりさんの本の紹介です。
正確には、『子どもと暮らす。母さんの工夫65 暮らしは今日も実験です』がタイトルになります。
わかったのは、子育ての悩みや苦労はひとりでは解決できないということです。誰かに頼る。弱音を吐く。これに勝る特効薬はなく、これらは弱さではなく大事な「母さん仕事マネジメント」にほかなりません。家事をラクにアレンジしたり省略したりするのと同時に、自分の機嫌をよい状態に保つために動く! それは育児と同じだけ大切な、母さんの保守管理だと思います。 P6
本多さんは収納コンサルタントで、現在2人の男の子と旦那さんの4人暮らし。働くお母さん、ワーママ目線で書かれた収納の本です。
直接お会いしたことはありませんが、本多さんのファンになって何年も経ちます。まだお子さんが生まれる前の、2人暮らしのお部屋からずっと本多さんの生活を見ていることになります。
引用した一文に、本多さんの人柄が現れているなぁと思います。
生活する、ということに対して真摯に向き合う中で、本多さんが生み出した知恵をいくつかご紹介しますね。
ソファ周りにお世話グッズを集結
おむつ替えや爪切り、入浴後の肌ケアなど、子どものお世話をする時に必要なものを一か所にまとめておけば、誰にとっても探す必要もなく、戻す時に頭を働かせることもない
誰にとっても、というのが大切なポイント。
普段お世話しなれないお父さんや、手伝いに来てくれたおじいちゃん・おばあちゃん。必要なものが一か所にまとまっていれば、一々お母さんに聞く必要がありません。
一々、「〇〇ってどこ?」「これ、どこに戻すの?」って聞かれるの、ストレスになるんですよね。
その度に手を止めて、「それはこっちの棚の……」と答える。それくらいなら自分でやった方が早い!となってしまうお母さんの気持ち、分かります。
私もそのタイプです。
使うにも、戻すにも、聞かなくていい工夫。
育児や家事だけでなく、仕事にも応用できますね。
子どもが自分で片付けられる仕組みづくり
フタがある、引き出しを開けるなど、動作がひとつでも増えれば子どもにとって大きなハードルになる
放り込むだけの収納を提案している本多さん。
ここに入れればいい、という、実にシンプルなルールは小さな子にも伝わりやすく、ハードルが低いので定着しやすい。
おもちゃは見た目がごちゃごちゃしやすいので、隠したい方もいるかもしれません。そこは子どもに片付けられるようになってほしいのか、自分の好みを優先させるのか次第。
子どもの習慣化には、できるだけシンプルにするのがコツですね。
増殖するおもちゃとどう付き合う?
今が旬のおもちゃだけを出し、他のおもちゃはクローゼットで「スタンバイ」
交代させたり、またに出して新鮮味を出したり
雨が続いて、室内で過ごす時間が多い時期などに、スタンバイしているおもちゃを出すと気分が換わって楽しんでくれるんだとか。
出しっぱなしだとごちゃごちゃするので、部屋をすっきりさせる、片付けしやすい環境を作るのにも一役買ってくれそうです。
子どもとお片付け習慣
次の行動に移る前におもちゃのリセットを習慣化
親が当たり前に行っていることで、幼い子どもにもそれが当たり前の感覚になる
成長に合わせて自分でもやるようになる
小さい頃から定期的に私物の「残す?手放す?」を一緒に考える習慣を身につけたことで、高校生になっても定期的に自分で整理する習慣がついている(知人のお子さん)
これは保育をする上で心がけていることでもあります。
大人がやらないことを、子どもにだけやれと言うのはおかしな話。
子どもはよく大人を見ています。大人が当たり前にやることは、当たり前なこととして覚えています。子どもに「おかたづけ」と言う前に、いつもこのタイミングで片付けをする姿を見せていれば、子どもはそういうものだと思います。
おもちゃや絵本を大事にする、というのも、大人が大事に扱っていれば自然と身につきます。
あいさつも、食事のマナーも、人への思いやりも。
子どもは大人の姿を見て、学んでいるのです。
20時就寝に向けてやるべきことを淡々と
保育園から帰ったら、20時就寝をめがけて逆算して「メシ・フロ・ハミガキ」
事前に子どもに流れを説明しておくとスムーズ
19時半には照明を落とし、ずっと聞いているBGMをかけ、本を読んで消灯
就寝時間は家庭によってそれぞれですが、逆算すること、就寝30分前に照明を落として寝る雰囲気を作っていくことは、応用していけるのではないかなと。
仕事をしている方は、締め切りから逆算して段取りを組むこともありますよね。同じ考え方です。
寝かしつけのについてnoteに書いたこともありますが、30分の穏やかな時間は、子どもの高ぶった神経を落ち着かせ、寝つきを良くすると思います。
でかける日は「ラク」の仕込みを
でかけて帰ったら、疲れても寝るまでの時間をスムーズに過ごせるように、帰ってきた後の段取りをあらかじめしておく
お風呂の準備をしておく、布団を敷いておく、など。
絶対疲れて帰ってくるのがわかっているのだから、できることは前倒してやっておく。
保育園でもやりますね。
ちょっと遠くまでお散歩に行く日は、できるだけ給食の準備を進めておいて、疲れてぐずる子どもの相手をしながらでも給食を始められるように。
仕込みがあるだけで、ずいぶん気持ちが楽になります。
オペレーションの最適化
限られた時間の中で切り盛りするには、家事を流れるようにこなしていけるオペレーションづくりが必要
手を止めることも、頭を使うこともなく、スムーズに家事の手を動かしていけるオペレーション
日常のちょっとした不便を感じた時に、見直す時間をしっかりとって、問題を解決しようとすることが大切
問題解決の一つとして挙げられていた、『パジャマと肌着のロールケーキ収納』に唸りました。
洗濯物を取り込んだら、パジャマと肌着をくるっと巻いて、お風呂上り用のセットにして収納しておく。それだけでお風呂の準備が手早くすみますし、手伝いに来てくれた不慣れな人でも、どれを使えばいいかすぐに分かる。
ちょっとした不便は、感じた瞬間は小さな「モヤ」。ついついそのままにしてしまいますが、積もっていくほど「モヤ」が大きく重くなっていくんですよね。
小さいうちに解決した方が自分のため。
ロールケーキ収納のような工夫を生み出したい。
本多さんの工夫は、収納、食事と、生活の中のあらゆる場面に及びます。
働きながらの子育ては大変……なんとかしたい!という方に、何かしらのヒントを与えてくれる1冊だと思います。
『子どもと暮らす。母さんの工夫65 暮らしは今日も実験です」
本多さおり 大和書房
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