おかたづけ育、はじめました。
子育て家庭におススメの本をみつけたので、ご紹介します。
『おかたづけ育、はじめました。』 Emi著 大和書房
大きくなるにつれて、いろんな場面で自分のことを自分で決めるタイミングがやってきます。そのときに、「すべて出す→自分で優先順位を決める→行動にうつす」というおかたづけ(整理収納)の流れが、きっと役に立つのではないかと考え、おかたづけを通して、自分のことを自分で決める心を育むことを、「おかたづけ育」と名付けました。 (P6)
おかたづけ育、はじめました。
1 ルールは子どもと一緒につくっていこう
2 まずは「おもちゃ収納」「毎日の身支度」を!
3 いつでもスタートできます
子どもと一緒に決めることで、子どもにとって自分のことという意識が生まれます。
おもちゃ収納や身支度という、基本的なことができると他のこともできるようになっていきますし、できることが増えると自己肯定感も上がります。当たり前のことだからと、軽く思われがちなのですが、小さなことを積み重ねることでしっかりとした自己肯定感に育ちます。
そして、いつでもスタートできる!
素敵な考え方だなと思いました。
子どもが自分でできるよ!わが家のいちにち
Emiさんの一日を追いながら、お子さんが自分でやっていること、収納の工夫などが紹介されているのですが……さすが収納アドバイザー!と感心する工夫がたくさん!
子どもが入れやすいよう、低い位置にかごを置く。
子どもが手に取れる位置、届く場所に置くことで、自分で取れるようにする。
当たり前のようですが、本当に徹底されています。
私が一番好きなのが『ごはんできたよワゴン』。
ごはんができたら準備をするワゴンで、子どもでも扱いやすい高さのワゴンの上に炊飯器、下にお茶ポット、引き出しにカトラリーやカップなどがセットされているもの。
キャスター付きなので、お子さんでも運べます。
自分で好きなだけごはんのおかわりを盛ることもできる優れもの。
自分が子どものころに、わが家に欲しかったです。
子どもの「自分でやりたい!」を大切にする スペースづくりのルール
子どもが管理できる量のモノを用意する
1アクションでできるように
いつでも自由が利く収納に
……など、子どもの特性を考慮したルールです。
子どもにとって難しいことは、どうしても消極的になります。自分からやってほしい、と思うなら、できるだけ子どもにとってやりやすい形で準備することが大切ですね。
子どもスペースのつくりかた
0歳なら、きれいな状態を見せることからスタート。
1歳は、ざっくり放り込むだけの収納に。
3歳は……と、成長に合わせて収納が変わっていく様子が分かりやすく紹介されています。
遊び方も変わるし、好きなおもちゃも変わります。
やりたい遊びを楽しめるように、家具の配置、サイズも工夫されていました。同じ家具を使い回しているのがさすが!
「1ジャンル1ボックス」のおもちゃ収納
持ち運べて、片付けやすくて……と、「1ジャンル1ボックス」収納をススメていらっしゃいます。
つみきなど、元々ケースに入っているおもちゃも、子どもが片付けにくいようなら別のケースに収納するようにしてもいいですよね。
綺麗に収納されているのを見ると、「素敵だな~」と思いますが、あれは大人がやっても結構大変……
子どもがやるには、忍耐力が必要です。
つみきを箱に入れるのが好き、というお子さんは別ですが、あえて難しいことに挑戦しなくてもいいのでは、と思います。
家族会議report
洗濯物をちゃんとかごに入れてくれない家族にイライラ……
理由を聞いたことで、あえて入れないのではなく、かごが入れにくくて洗濯物が入っていなかったことが分かります。
理由が分かったことで見直すことができ、無事使いやすい収納へ。
理由を聞く、というひと手間、大事だなぁと思いました。
傍から見ていると、ただ片付けていない、やっていないと思いがちですが、やっているつもりなのにできていない、ということもあり得ます。
やりにくさを解消すれば、イライラも一緒に解消。
みんなにとっていい形に収まるんですよね。
子どもが自分で説明できない年齢であれば、なおさら、大人が理由を知ろうとする気持ちを忘れないようにしたいなと思いました。
<身支度ロッカー>のつくりかた
Emiさんのおうちの中で、この<身支度ロッカー>も大好きです。
年齢別に、お母さんが準備しやすい工夫、子どもが自分でできる工夫が詰め込まれていて、どんどん進化していくのです。見ているだけでわくわくします!
お母さんの準備として、疲れ切っていて準備ができないときに備えて、2日分の準備をしておいて、交互に持って行くという工夫がいいな~と思いました。
毎日忙しい中で、いかに楽にするか、短時間ですませるか、という工夫、本当に大事ですよね!
子どものリュックの収納も、引っ掛けるのが難しいと分かると、ロッカーに放り込む形へ変更。
保育園に持っていくものも分かりやすい場所に置くようにして、自分で準備ができるようになっています。下着や靴下のアイコンがついているので、字が読めない年齢でも分かりやすい。
準備をするのに、あっちへ行ってコップを持って、こっちからタオルを出して……と動き回る必要がないので、忘れ物もしにくく、子どもに任せても安心。
そして、一番感心したのが動線への配慮。
保育園から帰ったらすぐお風呂に入ってほしい。
だから、おもちゃなどが目に入らないように動線を工夫して、荷物を置いたらまっすぐお風呂場へ行けるようになっています。
動線を工夫することで、おもちゃの魅力と戦う必要がありません。
これは保育園でも意識しています。
どうやっても、おもちゃが見えないルートを作るのが難しい!というときは、おもちゃにカバーをかけるとか、目に入らないように工夫しています。
こんな声かけを意識しています
1 「かたづけて!」ではなく、具体的な言葉でつたえよう
2 子どもが安心するのは、「オウム返し」
3 ”自分でできた!”と思わせてあげる
4 最後の最後は……「おかあさんも一緒にしよう!」が効果大!
具体的な言葉で、というのは、片付けに限らず私も保育の中で意識します。
大人は分かっているので、つい短い言葉で簡単に伝えて終わりにしてしまいますが、子どもに伝わっているかどうか分かりません。
声をかけてもやらない、のではなく、声をかけられても何をすればいいのか分からないだけかもしれません。
確実に言葉の意味を理解できたな、と思えるまでは、できるだけ噛み砕いて、具体的な言葉で伝えるようにしています。
Emiさんは整理収納アドバイザーで、他にも仕事に関してや、家全体の収納についての本も出されています。
すっきりしていて、分かりやすい。
保育士という仕事柄、バリバリのデスクワークには縁がないのですが、とても働きやすそうなデスクに憧れます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?