森田アキラ

日本に生まれるも17歳から出たっきりの海外生活者。東南アジアを中心にファシリテーター、…

森田アキラ

日本に生まれるも17歳から出たっきりの海外生活者。東南アジアを中心にファシリテーター、コンサルタントとして企業、団体の研修、研究開発のお手伝いをしたり、ワークショップを企画運営したり。社会変革にクリエイティブ力が必要不可欠と考えていて、そのためのより広い啓蒙活動?にシフト中。

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  • Slow Media

    メディア(ニュースとかテレビに限らず、広義に媒体という意味)を介したコミュニケーション、自我、しごとのあり方を見直すきっかけになるような記事をピックアップしていきます。自分でも書いていければ。

  • ゼロからできるデザイン思考

    基本的な概念から具体的な使い方まで。ボチボチ書いていきます!

最近の記事

『ぼくが電話をかけている場所』(著:レイモンド・カーヴァー)

高校生の頃。友達の影響で村上春樹を読むようになって、「なんか外国文学格好いい」と思ってた頃。その中でも一番カッコよかったのがカーヴァーだった。 「『ぼくが電話をかけている場所』、だぜ!ホゥェア・アイム・コーリング・フロムって。すごくない!?」ってなんだかよくわからない(でもすごくよくわかる)理由でめちゃ推しの友人I君に貸してもらったのがこれ、だったと思う。「ダンスしないか?」の最後のシーンに憧れた。 でもこの作家が「すごい」理由がちゃんとわかったのは大学生になってから。英

    • 『Dialogue: The Art of Thinking Together』(著:William Isaacs)

      この本に出会ったのは2005年頃だったか。デザイン会社を立ち上げて、顧客をどうやったら獲得できるのか、マーケティング関連の本とかブログを読み漁ってた。そんな中で、嫁さんが図書館で見つけてきたこれ。異様に読みにくく感じて、でも何か惹きつけられるものを感じて、読み進まないまま何ヶ月も借りたままになってた(当時そういう本が家に常に10冊くらいある状態だった。ビバ・アメリカの公立図書館!) しばらくのちにポートランドの本屋で見つけた時には他のデザイン関連の高ーい本たちと一緒に、自然

      • アンスクーリングをデザイン思考してみた

        みなさんこんにちは! 今日は朝からカンボジアと東南アジアのアートシーンを盛り上げよう、という話を4カ国繋いでやってました。ワクワクしてます。その話も近いうちにしたいんですが、今回は表題の通り。 カンボジアとか辺鄙(ごめん)な所にいると、結構周りにいる面白い人に会えるハードルが低くて楽しい。そんな中でもとびきり面白いPokoさんという人がいます。日本人です。スタートアップ支援のイベントでお会いしたんですがそんな枠には到底入りきらない。生徒に慕われる大学の先生であり、芸人かって

        • 『タオのプーさん』(著:ベンジャミン・ホフ)

          本のレビュー、かなりサボったけど、一応7冊分は続けます!そもそもの始まりはハルノさんに誘われてだったのだけど 2本目くらいで「あ、これは俺の人生振り返ってるやつかも」という感触があって、ただ経歴を追っていくよりも自分が楽しいし、読む人にも為になる情報?があっていいかも、と思った。 それはどうでもいいかもだけれど、まあ。 本題: この本に出会ったのは大学院に入ってすぐだったか。日本でサラリーマンの真似事を1年やったところで働いてた会社が傾き(いい経験だったっす!ありがとう

        『ぼくが電話をかけている場所』(著:レイモンド・カーヴァー)

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        記事

          それがどんなことであっても、人の評価に惑わされるな。自分が満足できることだけを、妥協なく続けろ。今、自分に言ってます。言いたいことはたくさんある。発信力があれば、と悔しいこともある。だけど。

          それがどんなことであっても、人の評価に惑わされるな。自分が満足できることだけを、妥協なく続けろ。今、自分に言ってます。言いたいことはたくさんある。発信力があれば、と悔しいこともある。だけど。

          デザイン思考に必要なスキルって? |1

          ここまでの話 ここからは、デザイン思考に必要な、有用なスキルについて。 大きく5つに別れると思っています。ただ、重なる部分があったり、これで全てではない。そこはよろしく。 I. 観察力:ものを見て、気がつく力。「話を聴く」ことも含む。 II. 洞察力:ものを考え、分析したり体系化したりする力 III. 想像力:共感する力、妄想を膨らませてアイデアを出す力 III. 伝達力:出たアイデアを形にして伝える力 IV. 行動力:ものを作ったり、見せたり、プロセス全般で行動に移す

          デザイン思考に必要なスキルって? |1

          デザイン思考ってなんのこと? |3

          さて、ここまで二回にわたって、「デザイン思考とは?」という問いを立てて書いてまいりました。 ここまででわかった人は手をあげて! … そうか。 まあいいや。(ていうか、質問ある人、コメントにお願いします!) とりあえず方法論はともかく、実践だよね、ということで、今回は実際に何をするのか、何ができるのか、という所に絞って、具体例を話していきたいと思います。基本全て自分がデザイナーとして関わった案件です。昔のことなのと、特定されたくない部分もあるので細かい所曖昧だったりし

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          デザイン思考ってなんのこと? |3

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          手放すということについて考えてる。罠にはまった猿が、バナナを握ってる手を離せないが故にそこから逃げられないという図が頭に浮かぶ。詳しく書こうか、当たり前でつまんないかな?

          手放すということについて考えてる。罠にはまった猿が、バナナを握ってる手を離せないが故にそこから逃げられないという図が頭に浮かぶ。詳しく書こうか、当たり前でつまんないかな?

          『Kūhaku, and Other Accounts from Japan』(Chin Music Press 編:Bruce Rutledge)

          僕はデザイナーとして大きな企業で働いた経験がないので、尊敬する先輩とか、著名なデザイナーと一緒に働いて学んだこととか、そういう話は基本的にできない(もちろん、そういう限定的、業界的、「左利きのエレン」的なシチュエーションに限らなければ、一緒に働かせてもらったりめちゃくちゃお世話になった、才能が溢れてて人間もできてて最高の仕事をする人は数知れずだけれど。) でも一度だけ一緒にちらっと仕事をして、その仕事ぶりをちょっとだけ垣間見せてもらった相手が一人いて、彼からは多分デザイナー

          『Kūhaku, and Other Accounts from Japan』(Chin Music Press 編:Bruce Rutledge)

          『プラネタリウムのふたご』(著:いしいしんじ)

          日本語で小説を読むことに長らく遠ざかっていた時期があった。 それは自分がアメリカで起業して(というか自分で食っていく選択をして)がむしゃらに仕事をしてた6年間。そしてそのあと子供が生まれてそれだけにまた必死になっていた5年。器用に両立とか出来ないので、かかりっきりでアメリカ人になって、そしてパパになった。 自分の中にテンプレとしてあったデザイン「事務所」の「仕事」と「そういうライフスタイル」の「家庭」の両方をうまく「見せる」ことが出来なくて。疲れて、いやになって、逃げるよ

          『プラネタリウムのふたご』(著:いしいしんじ)

          『ホモ・ルーデンス』 (著:ホイジンガ)

          何を隠そう、この本も最後まで読めてないです。なんでだろう。翻訳が、いい味なんだけど頭に入ってこないのと、大学で散々習ったから読んだ気になってるからか。 この人と、「フロー」の研究でその名の高いチクセントミハイ氏はぼくが専攻だったParks&Recreation業界では聖人たちで、その名前の読みにくさと相成って記憶にこびりつく点で最強。でも読めない。「大学では何専攻したの?」というのはアメリカの社交辞令でナンバーツーの質問(ナンバーワンは言わずもがな「What Do You

          『ホモ・ルーデンス』 (著:ホイジンガ)

          『考具』 (著:加藤昌治)

          #7日間bookカバーチャレンジというお題を盟友(に、なりつつある)ハルノさんにいただきました。 7日間とか多分続かないだろうけど、そしてFacebook上での企画らしいんだけど、彼女のアイデアをここでも頂戴して、あえてnote上でやります。 というわけで🔧、いや、『考具』です。言わずと知れたベストセラーでロングセラー。15万部出てるらしいので、広告業界の人とかは知ってる人も多いかもしれない。確かアイルランドで仕事してた時代、出張で一時帰国した時に買ったんだと思うけど。今

          『考具』 (著:加藤昌治)

          noteって、日本語のMediumだと思って問題ないと思ってた。でもここに来るとすぐ漫画見ちゃうのね。短くて、ちょっと気が利いてて、クスッと笑える感じのが多い。これは日本ならではというか、独特だよね。侮れない!note。

          noteって、日本語のMediumだと思って問題ないと思ってた。でもここに来るとすぐ漫画見ちゃうのね。短くて、ちょっと気が利いてて、クスッと笑える感じのが多い。これは日本ならではというか、独特だよね。侮れない!note。

          デザイン思考ってなんのこと? |2

          身近にあることに敏感でいたいと思ってても、意識がすぐ遠くに飛んじゃう毎日ですね。散歩に行って見てきたこととかすぐ忘れて、世界のウイルス感染者数をチェックしちゃう、みたいな。 部屋に唯一ある植物、花瓶に入ったミリオンバンブーの葉っぱの緑が濃くなってきた、ような気がする今日。早速本題に入ります。 ————————————— デザインのやり方って?前回デザインとは、みたいなちょっと観念的な話をしてしまったので、今回はサクッと、その具体的なステップを説明します。 よくデザイン

          デザイン思考ってなんのこと? |2

          デザイン思考ってなんのこと?

          今日は日曜日。最近、まいにち日曜日みたいな雰囲気のプノンペンだが、じっとして、耳をすましているとだんだんいろんな音が聞こえてくる。隣人がキッチンの戸棚を開け閉めしたり、口論してる音。近く遠くで聞こえるクラクションや工事現場であろう、金属がぶつかる音や、モーターがウィーンと唸る音、重なって聞こえる自動車やバイクやオートリキシャ(ここ2−3年でインド式のやつがバーっと普及して、昔ながらのトゥクトゥクは影が薄い)のエンジンの音。時折、どこかのラウドスピーカーから歌声も聞こえてくる。

          デザイン思考ってなんのこと?

          なんで発信するのか、という問題

          僕は今、カンボジアのプノンペンという街の小さなアパートに住んでいて、朝起きるとそのアパートの裏にある縫製工場のトタン屋根が連なってる上に青い空がかーっと広がってるのがバルコニーの窓から見える。 そんな綺麗な景色でもないし、すぐ飽きるけど。 自然が豊富、とは決して言えないプノンペンに置いて、でも一番自然を感じられるのは空。炎天下(が多い、特に今の季節)でも、雨が降っていても、夕焼け時であっても、表情がワイルドで、変化に富んでいて。あー自分もこの圧倒的な自然の摂理の一部なんだ、

          なんで発信するのか、という問題