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アンスクーリングをデザイン思考してみた

みなさんこんにちは!
今日は朝からカンボジアと東南アジアのアートシーンを盛り上げよう、という話を4カ国繋いでやってました。ワクワクしてます。その話も近いうちにしたいんですが、今回は表題の通り。

カンボジアとか辺鄙(ごめん)な所にいると、結構周りにいる面白い人に会えるハードルが低くて楽しい。そんな中でもとびきり面白いPokoさんという人がいます。日本人です。スタートアップ支援のイベントでお会いしたんですがそんな枠には到底入りきらない。生徒に慕われる大学の先生であり、芸人かって言うくらいに笑いのツボを押さえたイベントの司会者であり、親子ホームステイでスマートに地元の人と交流する旅人であり、手作り納豆屋さんであり、キレキレの企画屋さん。常に滅茶苦茶フィールドがぐわーって広がってる感じの人で次に何をやるのかが全く読めない。僕も結構他方に繋がりを作ろうとしている人間ですが、「あれ、この人も共通の知り合い?」みたいなこともしょっちゅうあって、彼女と関わると世界が広くなるのか狭くなるのかよくわからないw。

そんな彼女が一貫して発信し続けているのが「アンスクーリング」について。

実は僕の息子も学校に行ってなくて、それは「アンスクーリングしよう!」とかそう言う決意があってのものではないのだけれど。その辺の自分の考えというかアプローチも、Pokoさんと話したり、彼女の文章に触れるにつれて定まってきてると感じています。

一緒に何か、みたいな話は結構前からしていたのですが、この間どちらからともなく「デザイン思考と、アンスクーリングって、親和性ない?」みたいな話になって、じゃあ何かやってみよう、と思い立ってすぐに企画書書いて、オンラインイベントを二つくらいやっちゃいました。なかなか面白かったので、これからも続けていこうと思ってるのですが、ここらで背景のコンセプトのようなものをまとめておくのも良いかなと思って書いてます。

デザイン思考の概要と効用
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前にも使ったけど:デザイン思考の基本プロセス

このサイクルって、「学び」と一緒、とは言えないまでも、そのプロセスの一部になりますよね?どんな学びであれ、問題を確定して、仮説を立てて、確証していく、ということが学ぶ対象に向いあう中で大切になってくる。

例えば「将棋について知りたい」と思ったとする。本を探して、見つけて、読んで、と言うことは一つの学習方法としてある。だけど一方で、「将棋の何を知りたいのか」を考えて(「勝つ方法が知りたい!」みたいな)、戦法を自分で考えて、相手を探して実際に勝てるかどうか、やってみる、と言うのも上達の早道かもしれない。これはある意味デザインでしょ。

もっと突き詰めると、こういう「どうやって学ぶのが効果的か?」みたいな部分はデザイン思考で考えるのがしっくりくるんじゃないか。

今ある教育のデザインについて、まず言えるのは、もっと当事者の話を聞いたほうがいいんじゃないか、というところがある。子供達は何を学びたいと思っているのか?生活の中でどんな不安があって、どういう学びがあるとそれを解消しやすいのか。そういう部分にもっとフォーカスを当ててもいいんじゃないか。

もう一つは、もっと実践してみての経験則があったほうがいい。教育って結構上から決まっていきがちなので、「改革」を待っている間に時代が先に進む感はここ10年くらいのスパンで教育業界をみると如実にある。特に先進国では。逆にカンボジアみたいないわゆる「後進国」と言われる場所では、却ってとんでもないイノベーションがお上からのチェック抜きで進む傾向がある(一概には言えないけど)。インドの壁コンピューター事例もだし、全寮制の「進んでる」私立学校も多い印象。こういう実験はもっと広くあっていいし、手軽に実施してすぐに変われるような制度とか試みが、もっと共有されて積みかさなることで、全体のシフトに貢献できないか。ここでもデザイン思考のフレームワークが共有されて実践されていくことは有用だと思います。

「なぜアンスクーリング?」と言う問い

そこでアンスクーリング。まずどういうものなのか。

ウィキペディアを紐解くといきなり、『(英: Unschooling、反学校、非学校教育の意)』なんて書いてあってギョッとしますが、要は学校に行かないでもできる、子供主体の学びを選択することです。アメリカの教育者John Holtが提唱したのが始まりみたいですね。

Pokoさんは『学校に通わず暮らしの全てから学ぶ』という言い方をしています。

ここでキーとなるのが「子供主体」という考え方。あれ、これって「ユーザー中心」ですよね。この命題を細かく定義すると、『子供が持っている(であろう)学びに対する意欲を汲み取って、そこから始める』という姿勢に繋がるかと思います。

そこから出たアイデアから、面白そうなやつを実際にやってみる。そしてそれを振り返って、改めてお題と付き合わせて、考え直し。またアイデアに繋げて、というプロセスになるかと。理想的なアンスクーリングって、まさにこれが日常的に、デフォルトで回っていくことなんではないかなー

もちろんこれは理想。そんな簡単にできることじゃあないよね、とは思います。自分でもまず最初の、「子供の学びに対する意欲」を聞くところでつまずいてるなあという自覚がある。本気で心を向けて聞こうと思ったらちゃんと向き合う時間を作らないとね。そこをしないでほったらかしにしたらただの放置(俺イマココ)だし、おざなりに聞いて「おーそうかじゃあこれやろう!」て押し付けたらそれも長続きしない(やったことあり)。これをPokoさんなんかは自然に、習慣的にやってるのがほんと神。

そんな彼女に負んぶに抱っこで企画し(てもらっ)たワークショップでは、「相手を徹底的に主人公にして、主体的に話を聞くことの練習」、「日常の生活からの学びのヒント・アイデア探し」、そして「相手になりきるための、想像力の訓練」を主にやってきました。自分のことは一旦棚に上げて、偉そうなことを言いながら、参加してくれた人が面白い話を聞いたり、話せたりする場所になればと思ってやってます。

(今週またやります。詳細はこちら)

こういう場所や界隈で聞いたこととか、出てきたことからまた膨らませて、ヒントになりそうなことがあればここでも共有していきたい。Pokoさん主催のアンスクーリング部、という場所もあります。

ここもまだ始まったばかり。ぼちぼち進めていきますので、引き続き色々意見や感想ももらえたら嬉しいです!

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