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『ベルサイユのばら』-その9 フェルゼンの決意とアンドレの告白、オスカルの衝撃-

(Spoiler Alert!ネタバレ注意!)

みなさん、こんにちは!

前回の記事では、オスカルが、”意識レベルで”「フェルゼンを愛している」と気づいている(自覚している)場面まで考察しました。

この場面は、フェルゼンが愛する人のために誰とも結婚しないと、オスカルに告げたシーンでもあります。

この場面↓

この場面は、フェルゼンがマリーアントワネットを愛しているのと同時に、オスカルもフェルゼンのことを愛していることがみてとれます。

そして、この場面にはもう1つ重要なことが示唆されていて、それは「愛する人のために、一生誰とも結婚しない」と誓ったフェルゼンと同じ道を、こののちオスカルも歩むことになる、ということです。

このことについては、過去記事で書いたので、宜しければあわせてご一読頂ければ嬉しいです。
ベルサイユのばらを旅する その4-オスカルとフェルゼンの共通点「愛する人のために誰とも結婚しない」-|西本亜希子|note

このフェルゼンの誓いは、オスカルにとっては、2つの意味で衝撃だったと思います。

1つは、結婚しないということは、ひいては家も継がない、ということになるからです。

オスカルもフェルゼンと同じ伯爵家の跡取りだから、ゆくゆくは家を継がなくてはならない身。

伯爵家の長男であるフェルゼンが、家を継がないことを選択したことは、この時代でもあまり例がなかったのではないかと思います。

2つ目は、フェルゼンのマリー・アントワネットへの愛が本物であり、オスカルは入るスキがないことに気づいたのではないでしょうか。

そして、このフェルゼンの一生独身宣言の後に、アンドレがオスカルへの思いを吐露します。

ここで読者は、アンドレはオスカルのことがずっと好きだったんだ!!と気づきます。

アンドレは、まだベルばら前半は、登場回数が少ないこともあって、あまり気に留めたことがない(だけど、黒い騎士事件以降、急速にその存在感が増す!)から、私は彼の気持ちを知ってびっくりでした。

この場面↓のアンドレの気持ちが、その後のアンドレ&オスカルの愛情関係の起点になっているような気がします。

アンドレとオスカルが自分たちの愛を実らせていく過程は、べるばらの見どころの1つと言っても過言ではないですから、この時のアンドレの初告白、重要ですよね。

そして、アンドレは、オスカルが他の男性と結婚するのを、この頃から恐れていたんだということが分かります。

オスカルを絶対に他の男に渡したくない!!というアンドレの気持ちは、ジェローデルの求婚や毒ワイン事件の時に、最高潮に達しますが、それは追々みていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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