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【R65全国どきTuberコンテスト】で、認知症の母など高齢の両親を絵日記にしたためた動画入賞!

こんにちは、翼祈(たすき)です。

日本は高齢者の多い国です。2023年9月15日時点の人口推計によりますと、65歳以上の高齢者は3623万人で、総人口に占める割合は29.1%と0.1ポイント高まり、過去最高を記録しました。

1947〜1949年生まれの「団塊の世代」が70代半ばに差しかかり、後期高齢者の75歳以上は2005万人と、初めて2000万人を超えました。総人口の16.1%を高齢者が占めています

80歳以上の高齢者は1259万人で10.1%で、10人に1人の割合です。

日本は総人口に占める高齢者の割合が世界で最も高く、人口10万人以上の200カ国・地域で比較しても、日本は1位の29.1%、次にイタリアの24.5%、フィンランドの23.6%と続きます。

そんな超高齢者社会の日本で、高齢の両親を映像とイラストにしたためた、兵庫県に住む女性の動画がある賞に入賞しました。

両親の介護の様子を記録した兵庫県芦屋市に住む女性の動画が、民間企業の動画コンテスト【R65全国どきTuberコンテスト】で入賞しました。認知症の母と、高齢で言葉が出づらくなった父と過ごした2年5ヵ月を、優しい絵柄の絵日記に併せて2分56秒の映像に収めました。

今回はこの女性が作成した動画の中身を紹介したいと思います。

【R65全国どきTuberコンテスト】に入賞した、動画の中身

私が買い出しから戻ると母はいい子いい子、父は拍手。私が幾つになっても2人は親ですね。

大きな買い物袋を持って帰宅した女性を、高齢の母と父が幼子を観る様に褒めました。動画に収められた絵日記の1シーンです。絵画教室で講師の女性自身がイラストを手がけました。

2020年12月。広島で生活する母が倒れたと、父から電話が入りました。父は声が上手く出せず、受話器の向こうでただただ泣いていました。すぐさま女性は看護師に連絡を入れました。母は自宅で転倒し、数ヵ所を骨が折れていました。1ヵ月の入院が必要で、女性は両親の介護をするために広島へ帰郷することに決めました。

父は老衰が進むにつれ、夜中でも手を叩き、母を呼びます。2人で父を抱えてトイレに連れて行きますが、上手にトイレができずベッドに戻り、15分も経たない内にまた父は母を手を叩いて呼ばれます。「意思疎通が困難で、してあげたくてもできないことが多く、それがジレンマでした。『自分までここで倒れたら駄目だ』という切迫感もあって、気持ちが苦しかったです」。体力的にも精神的にもすり減る毎日が続きました。

そんな中、女性の長女が「イラストを描いて、2人の姿をいっぱい撮影して」とiPadをプレゼントしてくれました。女性は小さい頃から絵を描くことが大好きでした。iPadの撮影機能や絵画機能を活用し、両親の記録を残し続けました。「イラストを描くことで心の整理もできました。『ツラい』ではなく、『可愛い』瞬間をイラストに描いて1日1日を乗り越えました。

そうした日々を送る中で、女性の長女から「動画コンテストに応募したらいいよ」と誘われました。出版事業などを手がける、「ソーシャルサービス」が65歳以上が制作、出演している動画を募集中でした。2023年のメインテーマは、愛おしいと思う人や瞬間を撮影した「I Love」。自分自身のために、家族のために、残してきた映像やイラストを編集し、応募すると、およそ250点の中から《人生100年時代応援賞》に入賞しました。

動画は、父の誕生日に両親で巨大なプリンを食べるシーンや、自分の顔を指差しながら名前を聞く女性の息子に「どこに書いてるの?」と母が笑顔で質問を返すシーンなどで展開します。そして父は91歳で旅立ったシーンに続きます。

海の男だった父は、船で母と出逢いました。最後はあ母におでこにチューされて、微笑んで、安心した様に天国への航路へと旅立っていきました。

参考:認知症の母、言葉が出づらい父との日々を「かわいい」絵日記動画に 芦屋の女性、コンテスト入賞 神戸新聞NEXT(2023年)

女性は「幸せ一杯です。両親との日常を動画に残していて良かったです。今でも父が私の近くにいる様な感覚があって、同じ境遇を持つ方の励みになれば凄く嬉しいです」と笑顔で語りました。

カタチに残るものは良い

私は余り写真とかを残さない人間ですが、カタチとして残るものは、その人をずっと覚えておく、みんなが忘れないという意味では良いですね。

介護も何か心の拠り所にならないものがないと、心身共に削られていきます。そういう意味でも、女性の娘さんからの提案で始めた映像とイラストの絵日記は、「やって良かった!」と、笑顔で見返せると思います。

私はほとんど自分のものをライターで記事を書くこと以外全く残さなくて、毎年両親の分と併せて買うスケジュール帳も何も書かず、白紙のままで、母からは「買う必要ないんじゃない?」とずっと言われていて、流石にマズいと思っています。

私の家族は、家族写真も誰も撮らないので、まずは私から始めるべきかと、この記事を書いてそう思いました。

参考サイト


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