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彩美 saimi
2020年12月20日 23:08
佐佐木 政治あの丘の柵に不気味なほどやさしい顔をもたせかけて こちらを見ているクローンの羊よまだ朝焼けのほんの一瞬の間の彩にも充たない 人類の文明の狭間では すでにこよない憂愁の徴候がはじまっている神よ その昔幾山河を越え去り来たったあなたの奥深い或る時代の荒野には群れ集う同類がいたであろう事実は想像に難くないのだが
伊藤緑
2020年9月21日 18:54
煮込んだりせずともほろほろ崩れてくことが生きてくこととつぶやきあの小鳥みたいに体震わせてあふれる珠を振り落とせたら走るのをやめて左の青いバトン放す自ら荒い呼吸で美しく綺麗で特別そんなもの探し始めたときから瞳はポケットにひっそりつめてきた青いチョークで道に丸を描いてく
2020年9月28日 21:54
佐佐木 政治神よ 同時に二つの場所で ぼくらの存在は成立しない無数の空席はあるけれど 同じ時間の中でだれもがひとりぼっちだそしていつもたったひとつの場所で ぼくらはかけがえのないものと交わる孤独が至高の高みに押し上げられ すべての煩悩を焼き払うように
2020年10月7日 23:20
佐佐木政治 ( 1989年9月30日 かおす63より )神よ あなたの永遠の滞在地 あのどこかの峰がうっすらとひかる高みのあの なんの確証もありはしない ほとんど痴呆に輝く恣意の場所光のように交叉し 意味と方角が差し違える場所いつも終焉が炎に包まれている世界の そのへりのそと